2024－25シーズンの集大成、NBAファイナル第７戦を前に、衝撃の移籍ニュースが全米を駆け巡った。

　現地時間６月22日、米スポーツ専門局『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が、フェニックス・サンズがケビン・デュラントをヒューストン・ロケッツに放出するトレードが合意に達したと報じた。

　今回のトレードで、ロケッツはリーグ屈指の点取り屋であるデュラントを獲得。サンズはロケッツから、ジェイレン・グリーン、ディロン・ブルックス、今年（６月25日）のドラフト全体10位指名権、将来の２巡目指名権５つを獲得する。なお、トレードが正式に成立するのは７月６日以降となる。

　36歳のデュラントはキャリア18年目の今季、62試合に出場し平均26.6点、6.0リバウンド、4.2アシストをマーク。得点ランクでリーグ６位、通算15回目のオールスターに選ばれるなど健在ぶりを示した一方で、サンズは36勝46敗でウエスタン・カンファレンス11位に終わり、チーム解体とともに来季で契約が切れるデュラントを絡めたトレードの噂が過熱していた。
  　新天地のロケッツは、今季ウエスタン・カンファレンス２位の52勝30敗を記録した伸び盛りのチーム。初のオールスターに選ばれたセンターのアルペレン・シェングン（22歳）や２年目のアメン・トンプソン（22歳）ら若手を中心に、５年ぶりのプレーオフ返り咲きを果たした。

　だが第２シードで臨んだプレーオフでは局面での得点力を欠き、１回戦でゴールデンステイト・ウォリアーズに敗退。勢いのあるヤングチームに２度のファイナルMVPを誇るベテランスターの加入は、優勝への“ラストピース”となり得る。

　また、チームを率いるイーメイ・ユドカHC（ヘッドコーチ）は2020－21シーズンにブルックリン・ネッツでアシスタントコーチを務めており、デュラントと共闘経験がある点もプラス材料になりそうだ。

　一方のサンズは結果を残せなかったビッグ３体制を諦め、2021年ドラフト全体２位のグリーン（23歳）、３＆Ｄとして定評のあるブルックス（29歳）を迎えることに。さらに一度ロケッツへ渡っていた３日後のドラフト10位指名権と、同じく今年の２巡目59位指名権を含む計６本の指名権を獲得した。

構成●ダンクシュート編集部