現地時間7月21日(日本時間22日、日付は以下同)、ポートランド・トレイルブレイザーズは、古巣復帰を果たしたデイミアン・リラードの入団会見を開き、チャンシー・ビラップスHC(ヘッドコーチ)、ジョー・クローニンGM(ゼネラルマネージャー)が同席した。
今月15日に35歳を迎えたリラードは、昨季プレーオフで左足のアキレス腱を断裂し、修復手術を断行。来季中に復帰する可能性は残されているが、クローニンGMは「回復には時間がかかる。それなら待つだけだ」と話し、リラード本人もこう口にしていた。
「年齢を重ねるにつれて賢くなっている。ジョーが言った通り、最終的には自分にとって何がベストかなんだ。できるだけ時間をかけて自分が正しい状態にあるかを確かめていく。それが俺のやっていくことさ」
リラードにとって、元選手であるビラップスHCの存在も大きい。
現役時代、勝負強さとゲームコントロールに定評があったポイントガードは、35歳の時に左足のアキレス腱を断裂。故障から約9か月後に復帰して計2シーズンをプレーしたものの、トップレベルのパフォーマンスに戻ることはなかった。
そのビラップスHCは、バイアウトで放出されたミルウォーキー・バックスと3年契約を結んだブレイザーズからおよそ約3662万ドル(約53億8314万円)を受け取るリラードへ「今年の彼は、リーグ史上もっとも稼ぐ“アシスタントコーチ”になる。だから毎日こき使ってやると伝えてある」と冗談交じりに語っていた。
とはいえ、リラードにとって古巣復帰の価値は単なる“慣れ”以上の意味を持つ。プロ入りからキャリア最初の11シーズンを過ごしたポートランドは、今も彼にとって特別な場所であり続けている。
「自分の人生のすべてが詰まっているホームへ帰ってくるんだと実感している。子どもたちがいて、トレイルブレイザーズのためにプレーし、成人してから大部分を過ごしてきた同じ道をドライブする。ここには母さんや兄弟、姉妹、それにポートランド周辺に友人たちもいる。すべてが自分にとって重要なんだ。(でも)こんなに早く(復帰が)実現するとは予想していなかった」(リラード)
“デイム”はレギュラーシーズン通算1万9376得点、キャリア平均25.2点、通算3ポイント試投数6410本と成功数2387本で球団最多記録を保持するほか、通算5151アシストは2位、732スティールで6位にランクしている。
現在4シーズン連続でプレーオフ出場を逃しているブレイザーズだか、ビラップスHCの下でディフェンシブなチームとしてのアイデンティティを構築した。
昨季はウエスタン・カンファレンス12位の36勝46敗(勝率43.9%)に終わるも、年明け以降は25勝25敗の勝率5割、ディフェンシブ・レーティングでリーグ6位の111.3を残した。
来季のチームはベテランガードのドリュー・ホリデーを加え、シェイドン・シャープ、デニ・アブディヤ、ジェレミー・グラント、ドノバン・クリンガンと先発陣を形成することが予想される。
ベンチにもスクート・ヘンダーソン、トゥマニ・カマラ、マティース・サイブル、クリス・マレー、ロバート・ウィリアムズ三世、ヤン・ハンセンらが控えていて、楽しみなロスターを形成している。
ここにリラードが万全の状態で復帰した時に、覇権争いへ参戦することが、チームにとって“理想のシナリオ”と言えるだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
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「年齢を重ねるにつれて賢くなっている。ジョーが言った通り、最終的には自分にとって何がベストかなんだ。できるだけ時間をかけて自分が正しい状態にあるかを確かめていく。それが俺のやっていくことさ」
リラードにとって、元選手であるビラップスHCの存在も大きい。
現役時代、勝負強さとゲームコントロールに定評があったポイントガードは、35歳の時に左足のアキレス腱を断裂。故障から約9か月後に復帰して計2シーズンをプレーしたものの、トップレベルのパフォーマンスに戻ることはなかった。
そのビラップスHCは、バイアウトで放出されたミルウォーキー・バックスと3年契約を結んだブレイザーズからおよそ約3662万ドル(約53億8314万円)を受け取るリラードへ「今年の彼は、リーグ史上もっとも稼ぐ“アシスタントコーチ”になる。だから毎日こき使ってやると伝えてある」と冗談交じりに語っていた。
とはいえ、リラードにとって古巣復帰の価値は単なる“慣れ”以上の意味を持つ。プロ入りからキャリア最初の11シーズンを過ごしたポートランドは、今も彼にとって特別な場所であり続けている。
「自分の人生のすべてが詰まっているホームへ帰ってくるんだと実感している。子どもたちがいて、トレイルブレイザーズのためにプレーし、成人してから大部分を過ごしてきた同じ道をドライブする。ここには母さんや兄弟、姉妹、それにポートランド周辺に友人たちもいる。すべてが自分にとって重要なんだ。(でも)こんなに早く(復帰が)実現するとは予想していなかった」(リラード)
“デイム”はレギュラーシーズン通算1万9376得点、キャリア平均25.2点、通算3ポイント試投数6410本と成功数2387本で球団最多記録を保持するほか、通算5151アシストは2位、732スティールで6位にランクしている。
現在4シーズン連続でプレーオフ出場を逃しているブレイザーズだか、ビラップスHCの下でディフェンシブなチームとしてのアイデンティティを構築した。
昨季はウエスタン・カンファレンス12位の36勝46敗(勝率43.9%)に終わるも、年明け以降は25勝25敗の勝率5割、ディフェンシブ・レーティングでリーグ6位の111.3を残した。
来季のチームはベテランガードのドリュー・ホリデーを加え、シェイドン・シャープ、デニ・アブディヤ、ジェレミー・グラント、ドノバン・クリンガンと先発陣を形成することが予想される。
ベンチにもスクート・ヘンダーソン、トゥマニ・カマラ、マティース・サイブル、クリス・マレー、ロバート・ウィリアムズ三世、ヤン・ハンセンらが控えていて、楽しみなロスターを形成している。
ここにリラードが万全の状態で復帰した時に、覇権争いへ参戦することが、チームにとって“理想のシナリオ”と言えるだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
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