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NBA

バックスを成功に導く“コーチ・ロンド”の哲学「自分の仕事は選手に何を言うべきか理解させること」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.11.10

 リバースHCの下、セルティックスでNBAデビューしたロンドは、2008年にキャリア2年目ながら司令塔を務め上げて優勝に大きく貢献。その後オールスター選手へと成長し、2020年にはロサンゼルス・レイカーズでも優勝を経験したほか、アシスト王に3度立った実績を誇る。

 PGとして試合状況を読み、チームメイトたちの動きや癖、得意なプレーを頭に叩き込んで彼らを活かすプレーメーキングをしてきたロンドがいることは、バックスのガード陣にとって貴重だろう。

 ロンドは2021-22シーズンを最後にNBAのコートでプレーしていない。それでも、現役選手の多くと対戦、あるいは共演した経験があるため、在籍3年目のロリンズのみならず、新加入アンソニーともPGの仕事について取り組んでいるという。

「今の彼の立場は最高だよ。ドック・リバースのような元ポイントガードのコーチの下、ボールを持ってプレーメークができる。そして、史上最も支配的な選手の1人、ヤニス・アデトクンボとプレーできるんだ…。可能性は無限大だよ」とロンド。
 
 セルティックス時代、ロンドはポール・ピアースやケビン・ガーネット、レイ・アレンといった実績のあるベテラン選手であろうと物怖じせずに発言し、時には生意気、無礼などネガティブな印象を与えたこともあった。

 だが現役を離れて、コーチの立場になった今もその考えは変わっていない。

「ライアン・ロリンズと一緒に映像を観ていて、気づいたら彼に『ポゼッションごとに声をかけなきゃいけない。絶対にだ』と言っていたよ。コーチとしての自分の仕事は、選手に何を言うべきか理解させること。だって、今のほとんどの選手はいったい何を言えばいいのかさえわからないんだ。だから何も言わずにコートへ出て沈黙が続くと、そこでピンチが訪れ、手遅れになってしまう」

 チームを束ねる司令塔、とりわけパスファーストのPGは現代NBAでは希少。ロンドは2000年代後半~2010年代にリーグ有数のクラシックなPGとして成功を収めてきただけに、ヤニスを中心に上位進出を狙うバックスにおいて、良い刺激を与えている。

文●秋山裕之(フリーライター)

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