「ジョン、今季はベンチから見守ってきて、チームは山あり谷ありだけど、ブラッドに対する印象は？」とバトラーに聞かれたウォールは「プレー自体がすごいね。さらに進化した」と切り出し、こう続けた。

「このチームにとって貴重なリーダーだ。苦しくなった時には自らチームを引っ張っている。今の状態のブラッドと、同じコートに立てるのが待ち遠しいね」。

　一方、バトラーから「リハビリを続けてきたウォールの復帰が近づいてきたけど、どんな印象を持ってる？」と聞かれたビールは「２週間前に（ウォールが）練習へ復帰した時、このチームにすごい刺激を与えてくれたんだ。今シーズン、何がチームに欠けていたかって、『まさにこれだよな』と俺は確信したよ」と好印象を抱いていたという。

　そして「もっと団結したら、このチームはどこまで強くなれるか？ 若手が勝ち癖をつけたらどうなるか？ 成長しているメンバーにジョンが加わったらどうなるのか？ ジョンは究極のプロフェッショナルであり、オールスタープレーヤー。だから彼が復帰したら、すぐにでもチームは成功へ一直線になると思う。だから待ち遠しいね。言葉では表現できないくらいにワクワクしている」とビール。
  　さらに、「ファンにはどんなことを期待してほしいと思ってる？」と聞かれたビールは「『楽しみにしてろよ』って感じかな。このチームにはハングリーな選手が揃っている。勝ちたくて仕方ないメンバーがね。それがこのチームで一番楽しみなところかな。これまでのチームは、説得しないとハードにプレーしなかった。それじゃダメなんだ。俺たちのリーダーが帰ってくることで、チームは次のレベルへと進化すると思うよ。ルイとほかの若手と一緒に、目が離せないチームになるさ」と自信を覗かせていた。

　ウィザーズのロースターの中で、ウォールと実践でプレーした経験があるのはビール、トーマス・ブライアント、イアン・マヒンミ、トロイ・ブラウンJr.の４人のみ。昨季から大きくメンバーが変わったため、八村塁やダービス・ベルターンスといった今季主力を務めている選手たちがリーグ有数の司令塔ウォールとプレーすることで、潜在能力が開花する可能性もあるだろう。

　先日、Twitterのライブインタビューに登場した八村は「チームでグループ ワークアウトをしています」と話すなど、チームメイトたちとも頻繁にコンタクトを取っており、楽しそうな表情を浮かべていただけに、来季のウィザーズ、そして八村には大きな期待を抱いてよさそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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