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NBA

「レイカーズが俺たちを倒せるなんてまったく思ってなかった」元ピストンズのビラップスが2004年ファイナルを回想

秋山裕之

2020.05.01

レイカーズのシャックはシリーズ最多の平均26.6点、10.8リバウンドをあげたものの、味方のサポートに恵まれずチームは完敗。シーズン終了後にヒートへ移籍した。(C)Getty Images

レイカーズのシャックはシリーズ最多の平均26.6点、10.8リバウンドをあげたものの、味方のサポートに恵まれずチームは完敗。シーズン終了後にヒートへ移籍した。(C)Getty Images

 このシーズン、両チームが対戦したのはいずれもシーズン序盤。成績は1勝1敗だったものの、レイカーズは平均95点に抑え込まれ、ピストンズの術中にはまっていた。ピストンズはシーズンでリーグ2位のディフェンシブ・レーティング(93.9)を残していたのだが、ラシードが加入したオールスター後はリーグベストの89.1という数字を残しており、自慢の守備力に磨きをかけていた。

 ビラップスはプレーオフを戦っている段階でチームに大きな手応えを感じており、ウエスタン・カンファレンス決勝でレイカーズがミネソタ・ティンバーウルブズを4勝2敗で下した時点で「嬉しかったね。レイカーズが俺たちを倒せるなんてまったく思ってなかったから」と明かしている。
 
 ちなみに、04年のファイナルはシャックにとってレイカーズにおける“ラストダンス”でもあった。4月21日に行なわれたクリス・ブルサード、ロブ・パーカーとのポッドキャスト インタビューに出演したシャックは当時についてこう話していた。

「あのシリーズで俺たちが勝たなければ、俺は出ていくことになると言われていた」

 この発言に、ブルサードが「それはファイナルが始まる前に言われていたのか」と聞くと、「そうだ。誰かがオフィスに来て、『おい、もし君がこのシリーズに勝てなければ、彼ら(レイカーズのフロント陣)は変化を加えることになる』と言ったんだ。だから俺たちが負けたら、その時は何かが起こると俺は分かっていた」とシャック。

 ピストンズに敗れたことで、レイカーズは04年夏にシャックをマイアミ・ヒートへトレードし、コビーとの超強力デュオが8シーズンで終焉。5戦で幕を下ろしたこの年のファイナルは、のちのリーグの勢力図に大きな影響を及ぼしたと言っていいだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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