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NBA

ファイナルまで一歩届かなかったセルティックス。GMがウォーカーのパフォーマンスを総評「本来の彼ではなかった」

秋山裕之

2020.10.02

 万全の状態ではないなかでも、ウォーカーは今年のプレーオフ17試合で平均36.9分に出場し、19.6点、4.1リバウンド、5.1アシスト、フィールドゴール成功率44.1%、3ポイント成功率31.0%とまずまずの成績を残した。勝負所で強烈なクロスオーバーから自慢のステップバックジャンパーを沈めるなど、クラッチタイムでも得点してきた。

 エインジGMは「ケンバが100%の状態まで回復し、ベストなバスケットボールをプレーしたがっていたことは知っている。ベストな状態ではなくても、彼はプレーオフで平均20点前後を残すことができるのだから、本当にいい選手だ」と話したうえで、自身の見解を述べた。

「だが(左ヒザを痛める)以前の彼ではなかった。アスリートにとって、プレーオフという最も大きな舞台で、本来の状態でプレーできないことはフラストレーションでしかない。私も選手として経験してきたから分かるんだ。あの時は楽しくなかった。ストレスでしかなかったね。ゴードン(ヘイワード)とケンバはそういった状況だったんだ」
 
 チームが優勝を狙うためには、既存戦力を残しつつ、さらなる補強も不可欠。だが、セルティックスは今年のオフ、ウォーカーの控えとして活躍したブラッド・ワナメイカーが完全FAとなる。また、今季オールスターに初選出されたジェイソン・テイタムは、MAX額で契約延長することが期待されている。これらの課題をクリアしたうえで、さらにサイズのあるビッグマン、得点力のあるベンチスコアラーを加えたいところだろう。

 もちろん、上昇気流を描くにはウォーカーが万全の状態を取り戻すのが絶対条件。節目の10年目を迎える司令塔が左ヒザを完治させたうえで、戦力アップに成功できれば、セルティックスは来季も覇権争いに参戦し、ファイナルの舞台に返り咲くことができるはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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