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NBA

NBAドラフトの黒歴史?チームの期待を裏切った上位指名“大ハズレ”選手番付|前編

大井成義

2020.11.18

ツキティシュビリ(左)は史上最低の5位指名選手、ブラッドリー(右)は229㎝の長身を誇ったが、ブロック以外に目立った武器はなかった(C)Getty Images

ツキティシュビリ(左)は史上最低の5位指名選手、ブラッドリー(右)は229㎝の長身を誇ったが、ブロック以外に目立った武器はなかった(C)Getty Images

前頭九枚目/ニコロズ・ツキティシュビリ(2002年5位)
“何でもこなす7フッター”のはずが、蓋を開けてみれば“ビックリするほど何もできない7フッター”。今回の番付15人中、平均2.9点、1.8リバウンド(PGのウィリアムズより少ない)、FG成功率30.4%は、すべて最低レベル。『ESPN』いわく、“史上最低の5位指名選手”。

前頭八枚目/パービス・エリソン(1989年1位)
 1年目からケガに見舞われ、シーズンの大半を欠場。付いた渾名が“アウト・オブ・サービス・パービス(非稼働中、運転休止中のパービス)”。1位指名を受けながら、わずか1年でトレードされるという屈辱をバネに、3年目には見事MIPを獲得する。だが、その後も故障が絶えることはなく、徐々にフェードアウト。80年代を代表するハズレドラ1と相成った。

前頭七枚目/ショーン・ブラッドリー(1993年2位)
 歴代3位タイの高身長(229㎝)を誇るも、脆弱にして不器用、慢性的にファウルトラブルに陥り、ブロック以外に長身のアドバンテージはほぼ皆無。血気盛んなダンカーたちは、こぞってブラッドリーの頭越しにダンクを叩き込むという、ある種のかわいがりが頻発し、そのシーンは多くのポスター写真に使われた。“ブラッドリーの上からのダンク・トップ10”などという動画もある。
 
前頭六枚目/クリス・ウォッシュバーン(1986年3位)
 大学時代にステレオを盗んだかどで逮捕、それ以外にも素行の悪さや練習態度が問題視されるなか、ウォリアーズが3位で強行指名。だがやはりというか、薬物検査に3年間で3度引っかかり、終いにはリーグから永久追放処分を受ける。NBA在籍わずか2年、平均3.1点、2.4リバウンド、出場試合数は15人中最少の72試合。ちなみに同年のドラフトで2位指名されたレン・バイアスは、ドラフトの2日後にコカインの過剰摂取で急死している。

前頭五枚目/ラルー・マーティン(1972年1位)
 ここ20年ほどの間に、大ハズレドラ1の逸材が何人か誕生したが、それまで“史上最低ドラ1”の称号はマーティンのものだった。ジュリアス・アービングやボブ・マッカドゥーといった後の殿堂入り選手を抑えて1位指名されたものの、キャリア4年間の平均成績は5.3点、4.6リバウンド、0.51ブロック。先発出場に至ってはゼロ。後年インタビューで語ったところによると、現役時代は自分のあまりの不甲斐なさに、家に帰ってからしばしば泣いていたという。(後編に続く)

文●大井成義

※『ダンクシュート』2018年3月号掲載原稿に加筆・修正

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