だが延長でも主導権を取ったのはサンズ。レイカーズは残り1分16秒にラマー ・オドムの3ポイントプレーで同点とするも、残り49.8秒にナッシュが3ポイントを放り込み、サンズが再び抜け出す。しかし諦めないレイカーズはコビーが残り11.7秒にレイアップを決めて1点差とすると、ナッシュに対してルーク・ウォルトンが好ディフェンスを見せ、残り6.1秒でジャンプボールに。
ウォルトンがティップしたボールを手にしたコビーは、センターコート左側から5回ドリブルして右側へ入り込む。そしてディーオウとベル越しにプルアップジャンパーを放ち、終了のブザーと同時にリングに突き刺したのだ。
劇的な勝利に会場は大盛り上がり。チームメイトが駆け寄るなか、コビーは左の拳を強く握り、誇らしげに振る舞うと、勝利の雄叫びを上げてファンと勝利を分かち合った。キャリアを通して数多くのクラッチシュートを沈めてきたコビーだが、この試合で見せたショットは格別だったと言っていい。
レイカーズファンを歓喜へと誘った決勝弾は、リングへ綺麗に吸い込まれるというよりも、コビーの勝利への強い思い、そして絶対に逆転してやるんだという執念が合わさり、ボールが自らの意志によってリングをくぐり抜けたような芸術的な一発だった。
文●秋山裕之(フリーライター)
※ダンクシュート『コビー・ブライアント追悼号』原稿に加筆・修正
【PHOTO】「Mr.レイカーズ」&「Mr.NBA」史上最高のスーパースター、コビー・ブライアント特集
ウォルトンがティップしたボールを手にしたコビーは、センターコート左側から5回ドリブルして右側へ入り込む。そしてディーオウとベル越しにプルアップジャンパーを放ち、終了のブザーと同時にリングに突き刺したのだ。
劇的な勝利に会場は大盛り上がり。チームメイトが駆け寄るなか、コビーは左の拳を強く握り、誇らしげに振る舞うと、勝利の雄叫びを上げてファンと勝利を分かち合った。キャリアを通して数多くのクラッチシュートを沈めてきたコビーだが、この試合で見せたショットは格別だったと言っていい。
レイカーズファンを歓喜へと誘った決勝弾は、リングへ綺麗に吸い込まれるというよりも、コビーの勝利への強い思い、そして絶対に逆転してやるんだという執念が合わさり、ボールが自らの意志によってリングをくぐり抜けたような芸術的な一発だった。
文●秋山裕之(フリーライター)
※ダンクシュート『コビー・ブライアント追悼号』原稿に加筆・修正
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