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NBA

「彼はザイオンの上位互換だ」急成長を遂げたランドルをニックスのレジェンドOBが絶賛!<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.04.30

「昨年、俺は(ニックスには)スーパースターがいないと言った。でも今は(ランドルという)スーパースターを手にした。おめでとう。彼は左利きで、相手チームは彼の目の前に立って防ごうとしても止められない。あの男はひとつのムーブで毎回リムまで到達してしまうんだ」

 さらにオークリーは、2年目にしてリーグを席巻するザイオン・ウィリアムソン(ニューオリンズ・ペリカンズ)を「ヤツがやっているのはドライブしてリムまで行ってダンクするだけ」と引き合いに出し、こう続けた。

「俺からすればランドルはザイオン・ウィリアムソンの上位互換だと思うね。彼はもっといろんなことができる。ザイオンはリーグの中でただ単に誇大宣伝されているだけ。だがプレーオフではそうもいかない。“グリーク・フリーク”(ヤニス・アデトクンボ)のように、相手チームはヤツの前に壁を用意するはずだ。まぁ、ザイオンの場合はまずプレーオフに出なきゃいけないがね」

 203cm・113kgのランドルと、201cm・129kgのザイオン。一見、重厚な身体つきという点で共通している部分はあるものの、ランドルはポストプレーだけでなく、ジャンパーやドライブ、3ポイントと幅広い得点バリエーションを持つ。一方、ザイオンはショットの大部分がペイントエリア。それでも彼の超人的な身体能力と圧倒的なパワーはそれだけで大きな武器となっており、今季は平均26.8点、フィールドゴール成功率61.6%という驚異的な数字を残している。
 
 ただオークリーからすると、ザイオンはペイントエリア、あるいはリング下にディフェンダーを立たせてショットを許さず、ミドルレンジから打たせれば問題ないという認識なのだろう。

 もっとも、ペリカンズはザイオンにプレーメークも経験させており、20歳の若きエースはまだまだプレーの幅を広げている途中。ペリカンズが今季プレーイン・トーナメントに参戦できる可能性は日を追うごとに低くなっているため、オークリーの意見を結論づけることはできないものの、どんなスペースも突破してしまうザイオンの能力は唯一無二だけに、“ランドルの劣化版”と言うのはさすがにフェアではない。

 とはいえ、今季のランドルはMIP候補に挙がるほどの急成長を見せており、何よりもチームの勝利に直結している働きぶりは誰もが認めるところ。古巣が再びプレーオフ戦線へ復帰したことで、オークリーらOBたちも喜びを隠しきれないのだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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