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NBA

殿堂入りシューターのレイ・アレンが八村塁にアドバイス「NBAファイナルの終盤をイメージして練習すること」

秋山裕之

2019.10.29

アレンはお手本のようなシュートフォームから歴代最多の2973本の3ポイントを沈めたピュアシューター。レジェンドのアドバイスを基に、八村はキャリア初の長距離砲を決められるか。(C)Getty Images

アレンはお手本のようなシュートフォームから歴代最多の2973本の3ポイントを沈めたピュアシューター。レジェンドのアドバイスを基に、八村はキャリア初の長距離砲を決められるか。(C)Getty Images

 なお、28日(同29日)の練習では、2018年にバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンドのレイ・アレン(元ボストン・セルティックスほか)が登場。今夏ウィザーズのフロントに加わったサーシ・ブラウンとは家族ぐるみの付き合いで、この日アレンはウィザーズの選手に話をしてくれとブラウンから頼まれたという。

 そこで八村について聞かれたアレンは、「まだ彼とは一緒に時間を過ごしてはいないんだけど、この1年を見ていると、サイズと適応力に優れた選手だと感じた。性格も良さそうだね。彼はハイレベルな環境でプレーできる選手だし、今後とても優秀な選手になれると思うよ。私は2か月前、日本にいたんだけど、今、日本ではバスケットボール人気が広がっている。NBAで外国生まれの選手が活躍すると、必ずその国におけるNBA人気も高まるんだ。国際的に見ても向上する。だからNBAとしては、そういう選手には頑張ってほしいね。アジア全体の人気向上効果もあるんじゃないかな」と期待を寄せていた。

 アレンといえば美しいシュートフォームで3ポイントを沈めてきた、NBA史上屈指の名シューター。キャリア18シーズンで、歴代トップの2973本もの長距離砲を沈めてきたことは、2度の優勝経験や数々のクラッチシュートとともに、アレンの功績を端的に示している。
 
 NBA3試合で3ポイントを8本すべてミスしている八村にとって、アドバイスを受けるにはこれ以上ない人材と言っていい。3ポイントを決める秘訣について聞かれたアレンは、日々の練習の重要性を説いた。

「“完璧な練習”を極めること。練習感覚でスリーを放つんじゃなくて、NBAファイナルの終盤をイメージし、相手チームで最も背の高い選手がクローズアウトしてくると想定して放つこと。毎日そうやって練習することだね」

 アレンからキャリアを長続きさせるための方法や身体のケアなどを教わった八村は、「試合に勝つため、チャンピオンシップを勝ち取るために、どれだけ小さいことを毎日コツコツやってきたか、ということを話されていました。そういう話を聞くことができて、良いものを掴めたんじゃないかなと思います」と振り返っていた。

 27日(同28日)終了時点で、八村は平均32.3分(ルーキー4位)、16.3点(同4位)、7.7リバウンド(同1位)という堂々たる成績を残している。マイルズが戦列復帰することで、プレータイムやシュート数が変動するかもしれないが、教わったことをスポンジのように吸収し、自分のものにしていく期待の新人が、今後どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。楽しみでならない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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