くるぶし部分にはウォーレスのニックネームである「BIG BEN」の文字が刺繍。シンプルですが、これが入ることで彼のモデルであることが分かります。

　ウォーレスはその愛称にちなみ、ホームアリーナでの選手紹介や得点した際にロンドンの時計台「Big Ben」の鐘が鳴らされていました。



　BOXはAND1のデフォルト。側面とシューズの包装紙にはAND1のロゴがパターン化され配置されています。シューズが派手なデザインなので、シンプルなＢＯＸとの温度差が半端ないです。

　2000年代前半のAND1は、若者のHIPHOPカルチャー人気とストリートバスケ人気の相乗効果で、NIKEに次ぐバスケブランドにのし上がり、スニーカー市場を賑わせました。
  　NBA選手もウォーレス以外に、ケビン・ガーネットやラトレル・スプリーウェルといったスターと契約を結び、シグネチャーモデルも多数作られました。



　現在はＮＢＡにおける影は薄くなってしまいましたが、それでも一昨季まではフレッド・ヴァンブリート、現在はノーマン・パウエルが着用しています。ブランドの象徴だったウォーレスが殿堂入りしただけに、これを機に再ブレイクすることを期待しています。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之／日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ！せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム（＠dukas_cafe）では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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