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NBA

レブロンも「どんどん成長している」と太鼓判を押すドラ2新人グリーン。飛躍の理由は“フォームの微調整”と“守備を読むプレー”<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.03.14

「これまではボールをリリースするタイミングがやや遅かったが、テンポをみっちり叩き込まれて、いまは速く打てるようになった」

 グリーンがジャンプシュートを打つ時のフォームは独特だ。教科書どおりのフォームならば、左手(ヘルプハンド)をボールの横に添える形だが、グリーンは右肘が開き気味で、左手はボールを抱え込むような形になっている。

 これにはグリーン自身の持論があった。

「自分は手があまり大きくないから、サイドに添えると、かえってバランスが崩れてめちゃくちゃなシュートになる。それに余計に肘も張ってしまうんだ」

 これまで指導を受けたコーチたちはみな改善しようと試みたらしいが「頑張ったけれど、自分には合っていないとわかった。だから自分のスタイルを貫くことにした」とグリーンは語っている。
 
 また、グリーンはシュートフォームに入る瞬間、足をやや広めに開けるため、沈み込む時にヒザがX字のように内側に寄る傾向がある。これではヒザに負担がかかり、長期的に見れば故障の要因にもなりかねない。アシスタントコーチのジョン・ルーカスは、肩幅と同じ間隔に足を開く、という点についても指導している。

 そのほかにも、低めの位置からボールをリリースするなど、グリーンのシュートフォームは個性的だが、サイラスHCらコーチ陣は「本人が自信を持ってプレーすることができ、かつ繰り返してできるものであるのなら、我々にとっては問題ない」と容認しているそうだ。

 歴代の名シューターがみな、レイ・アレン(元ボストン・セルティックスほか)やクレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のように美しいフォームを持っているわけではない。本人が快適に打てて、そして実際に得点が入れば、それが自分のフォームになる。

 グリーンは自分のシュートフォームを「ちょっとファンキー」だと描写しているが、「でもこれが僕のシュートだ」と自信も持っている。

 そして今、彼が取り組んでいるのは、7フッター(約213cm)級のビッグマンのブロックをかわしてシュートを決めるテクニックだ。
 
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