また、ビリー・ドノバンＨＣも「本当に、本当にスペシャルなグループだった。このチームにいる選手たち全員と一緒に戦えたことをありがたく思うし、幸運でもあった。彼らはチームファーストの姿勢を持ち、プロフェッショナリズムを見せてくれたと思う」と、自軍の選手たちを称えていた。

　サザンカリフォルニア大時代以来13年ぶりにデローザンと共闘したヴュチェビッチは「彼とプレーできて最高だったよ」と旧友の働きを称賛。「彼はリーダーとして、コート内外で素晴らしかった。カレッジ時代のチームメイトとこうしてまた一緒にプレーできるのは最高だった」と語った。
  　今夏、ブルズはラビーンが完全ＦＡとなるものの、ほとんどの選手たちが契約下にあり、来季も今季と同等の戦力で臨むことができる見込みだ。デローザンはこの経験を来季へ生かしたいと言う。

「プレーオフのシリーズを戦うということがどういうことなのか。多くの選手にとって初めての経験だった。この経験から多くのことを学べる。特にディフェンディング・チャンピオン相手ならなおさらね。いつだってシリーズに敗れるのは気分が悪い。でもこのチームの多くの選手たちにとって、間違いなく最高の学習になった」

　プレーオフの舞台を経験したブルズは来季、もうワンランク上へと飛躍することができるのか。まずはオフシーズンの動向に注目していきたい。

文●秋山裕之（フリーライター）