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NBA

ドンチッチのスロベニア、アデトクンボのギリシャ、ヨキッチのセルビアが激突!ユーロバスケット予選ラウンド総まとめ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.09.09

 グループC では、ギリシャが最終戦でエストニアを90-69で下して無傷の5連勝。この試合では、ヒザを痛めて欠場していたアデトクンボ兄弟の四男、コスタスが今大会初出場。約12分の出場で無得点に終わったが、第1クォーターにはコスタスのブロックからヤニスが速攻でダンクという迫力満点の兄弟プレーも披露した。

 敗れたエストニアは1勝4敗で敗退となったが、5試合の得失点差-14が示すように、どの試合も相手を苦しめる熱の入ったプレーが印象的な好チームだった。敵地に駆けつけた2000~3000人ものファンが選手の一挙手一投足に声援を送り、ミラノ会場にホームアリーナのような雰囲気を作り上げた様子は、この国のバスケットボールの明るい未来を予感させた。

 そしてグループCの最終戦、ホスト国イタリア対イギリス戦では、直前にエリザベス女王逝去の悲報が舞い込み、ティップオフ前に黙祷が捧げられた。選手たちは少なからずこの悲報に動揺したとのことだが、国のために勝利を、との想いは結果につながらず、56-90と過去出場したユーロバスケット史上最大の点差で大敗した。勝利したイタリアを次ラウンドで待ち受けるのは、グループDを全勝で突破したセルビアだ。
 
 グループDの最後の1席は、勝った方が予選通過というチェコ対イスラエルの一騎討ちをホスト国のチェコが掴み取った。元NBAで今季からバルセロナでプレーするトーマス・サトランスキーが14得点、8リバウンド、11アシストとエースにふさわしい働きで、母国を敗退の危機から救った。

 決勝トーナメントではさっそくギリシャとの対戦が待っているが、チェコは2019年のワールドカップでは、最終的には敗れたもののギリシャを大いに苦しめた実績を持つ。ギリシャのディミトリス・イトゥディスHCも「彼らは同じ体制を継続している手強い相手」と警戒する。

 主砲アデトクンボも「2014年のワールドカップでも5戦全勝でグループを勝ち抜けたけれど、最初のノックアウトステージで25点差(正確にはセルビアに18点差)で敗れた」と19歳当時の苦い経験を振り返り、気を引き締めて臨むことを誓っている。

 ドイツのベルリンに場所を移してのノックアウトステージは、10日の12時、トルコ対フランス戦で幕を開ける。

■決勝トーナメント対戦カード
ドイツ(B組2位)-モンテネグロ(A組3位)
ギリシャ(C組1位)-チェコ(D組4位)

スペイン(A組1位)-リトアニア(B組4位)
フィンランド(D組2位)-クロアチア(C組3位)

スロベニア(B組1位)-ベルギー(A組4位)
ウクライナ(C組2位)-ポーランド(D組3位)

トルコ(A組2位)-フランス(B組3位)
セルビア(D組1位)-イタリア(C組4位)

文●小川由紀子
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