そんななか先日、『ESPN』の番組『NBA COUNTDOWN』内で、アナリストのジェイレン・ローズがウエスト首位のナゲッツと連覇を狙うウォリアーズに太鼓判を押していた。

「デンバー・ナゲッツとゴールデンステイト・ウォリアーズが、ウエスタン・カンファレンスでベストチームだ。現在の順位表を見てみると、ウォリアーズは（プレーオフの）ファーストラウンドでフェニックス・サンズと対戦することになる。その質問に対する答えを知りたいか？ １つ教えるよ。ステフ・カリーが私の答えだ」

　ローズの言うように、もし今のままの順位でプレーオフを迎えた場合、サンズとウォリアーズが１回戦で激突することになる。

　サンズは昨季リーグベストの64勝18敗（勝率78.0％）を残し、今季はデビン・ブッカー、クリス・ポール、ディアンドレ・エイトンの三本柱にスーパースコアラーのケビン・デュラントが加入。デュラントがかつて在籍したウォリアーズと相まみえるとなれば、大きな注目を集めること必至だ。
  　もっとも、サンズがシーズン途中に大補強を行なったのに対し、ウォリアーズは昨季の優勝メンバーが多く残り、リーグで最も豊富な経験を持つチーム。それだけに、ローズはカリーの存在を最大の理由に、ウォリアーズ優勢と見ているのだろう。

　ローズの予想はさらに続く。

「私はウォリアーズの選手層の厚みと経験を信じている。彼らならサンズをファーストラウンドで追い出すだろう。だがそれだけではない。彼らはデンバーとセカンドラウンド（カンファレンス・セミファイナル）で対戦することになる。私はそのシリーズでも勝者にウォリアーズを選ぶ」

　レギュラーシーズンは残り約１か月。各チームが熾烈な順位争いを繰り広げる過程で、プレーオフに向けた心理戦も水面下で展開されるだけに、今後の戦いぶりも必見だ。

文●秋山裕之（フリーライター）