こうして比較してみると、どちらが上かは判断が難しく、人によって意見が分かれそうだ。だが、リーグ公式見解として“格付け”が完成したことがあった。2021年に行なわれたNBA75周年記念チームの発表だ。

　リーグ創設75周年を記念して発表されたこのチームに、デイビスは現役選手ながら選出。一方、ハワードは残念ながら漏れてしまった。

　これには賛否両論あったなかで、NBAで長く指揮官として活躍し、ハワードのマジック時代の恩師でもあるスタン・ヴァン・ガンディもリストに異を唱えている。現地時間８月19日（日本時間20日）に公開された『スポーツイラストレイテッド』の記事内で、ヴァン・ガンディはデイビスよりハワードの方が上だと断言した。
  「私からすれば、（ハワードのピークだった2008～12年の）あの時期、彼以外にリーグで話題になるのはレブロン・ジェームズとコビー・ブライアントだけだった。アンソニー・デイビスは偉大だと思うが、（NBA75周年記念チームに選ばれたのは）大間違いだよ。

　アンソニー・デイビスがドワイト・ハワードよりいいキャリアを送っているなんてありえない。馬鹿げた話だね」

　元教え子への温情も入っているだろうが、ヴァン・ガンディの主張もあながち間違いではないだろう。キャリア晩年は衰えやロッカールームでのトラブルなどによりジャーニーマン化したものの、全盛期のハワードがアンストッパブルな支配的センターだったのは疑いようのない事実。デイビスもリーグ史に残る好選手ではあるが、ハワードより明らかに上だと言い切れるほどではない。

　この論争は、デイビスが現役を終えたその時、改めて語られるだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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