昨季のMVPジョエル・エンビードもここまで平均31.0点、10.3リバウンド、7.0アシスト、3.0ブロックと攻守両面で猛威を振るっている。さらにトバイアス・ハリスが19.7点、4.7リバウンド、シックスマンのケリー・ウーブレイJr.が19.0点、4.0リバウンド、2.0スティールと脇を固めるメンバーも好調だ。

　今回のトレードでクリッパーズから加入する４選手の契約はいずれも今季限りで、シーズン終了後（2024年夏）にはFAで大物を獲得できるだけのキャップスペースが空く。その上ドラフト指名権も獲得したのだから、シクサーズにとってハーデン放出は決して悪いものではなかった。

　トレード決定後、マキシーは１シーズン半の共闘期間を終えたハーデンへメッセージを送ったという。
  「彼にテキストを送ったんだ。あなたのことが大好きで、感謝しているとね。彼は僕に自信を植え付けてくれた。もともと自信はあったけど、彼はそれをさらに高めてくれたんだ。だから彼には感謝しかない。

　彼は僕に目をかけてくれたし、このリーグでプロとしてどうあるべきか、それに物事の進め方とか、たくさんのことを教えてくれた。だから彼には感謝しているし、大好きだよ。それはタック（タッカー）にも同じことが言える」

　ハーデンとシクサーズは、別々の方向へと歩み始めた。両者が対戦するのは来年３月の24日と27日。特にシクサーズの本拠地で開催される27日の試合は大きな注目を集めるに違いない。

文●秋山裕之（フリーライター）

ハーデンがクリッパーズへ電撃トレード！シクサーズはモリスSr.、コビントンら４選手を獲得＜DUNKSHOOT＞