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NBA

ドンチッチ&カイリーを支えるマーベリックスの“スーパーサブ”エクサムが欧州修行で得たものとは<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.01.07

「パルチザンではコーチからプレーメーカーを任された。それは僕が好むプレーだ。彼はいつも『コート上で判断するのは選手たちだから、常に考えてプレーをしろ』と僕たちに言っていた。

 “コート上で自分が決定権を持つ”という役割は好きだ。僕はゲームを読んで、自陣のアドバンテージはどの部分かを見極めるんだ」

 エクサムもパルチザン時代に、自身の強みについてそうコメントしている。

 バルセロナではオフ・ザ・ボールの動きでも重宝されていたから、この1年半のヨーロッパでの体験は、エクサムをよりコンプリートなプレーヤーに成長させるのに役立ったと言える。

 エクサムの頭を使った動きにより、ドンチッチとアービングの強みがより引き出されているという印象を受ける。さらに、内外両方から射抜けて、相手エースをガードできる彼の働きはチームにとって貴重だ。フィールドゴール成功率57.5%、3ポイント成功率は45.2%と、シューティング力も大幅に向上している。
 
「彼は自分のプレーで自身をスターターに押し上げた。我々は彼を先発としてキープする」とジェイソン・キッドHCも語ったとおり、アービングが復帰した1月1日のジャズ戦でも、エクサムはスターティングファイブの一角としてコートに立った。

 残念ながらこの試合で、エクサムはかかとを負傷。古巣との対決を10分程度で切り上げる形になってしまったが「プレーメーカーが3人いれば、カイ(アービング)とルカはゲームがやりやすくなるし、相手のディフェンスにもプレッシャーをかけることができる。エクサムがいることで、それを実践できるんだ」とキッドHCも3人の共闘に期待を寄せている。

 ドンチッチとアービングという両エースのプレーを上手い具合に融合させるエクサムは“触媒”のような働きができる選手だ。このトリオの熟成は、マーベリックスが昨年逃したプレーオフ復帰へのカギとなるかもしれない。

文●小川由紀子

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