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NBA

ウェンバンヤマ中心の再建に「デッドラインはない」。スパーズのオーナーが語る名門復活への青写真<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.01.20

 ポポビッチをHCに昇格させた人事の時も、「軍隊上がりとトラクター屋に何ができるんだ?」と、周囲からの風当たりは強かったそうだが、その彼がNBA屈指の名将となったという千里眼も、彼らに自信を与えている。

「スタッツを見ると、チーム全体としても個人レベルでも、改善が見られています。ヴィクターもその顕著な1人です。まだ成功には結びついていませんが、このこと自体に意味があります。全体を見れば、私たちが正しい道を歩んでいることがわかります。我々は、育成と結果の適切なバランスを見つけて、長期的に競争力の高いチームを築きたいのです」

 その上で、ホルト氏のフランス訪問の意図は、彼らの会社やスパーズの、フランス側とのコラボレーションの機会を探ることだった。詳細こそ明かしていないが、すでにフランスの企業や団体などから提携を求める声が数多く寄せられているという。ウェンバンヤマが「サポーター」だと公言している名門サッカークラブ、パリ・ サンジェルマンとの提携などもひょっとしたら飛び出すかもしれない。
 
 ホルト氏は「相互の利益は莫大なものになります。我々がヴィクターという存在とともに手にしている資産は、一生に一度得られるかというほどのものですから」と語っている。 スパーズのOBにはフランス出身のトニー・パーカーがいるが、ウェンバンヤマのインパクトはそれを超える規模だということだろう。

 すでにいくつか、来年のNBAパリゲームズの会場の候補地なども視察したというから、スパーズの一員となったウェンバンヤマが凱旋することになるのはまず間違いなさそうだ。しかしまずは、この長いトンネルから抜け出したい。 97年の最低勝率の2年後に優勝という復活劇は、果たして再び繰り返されるだろうか。

文●小川由紀子

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