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NBA

“記録製造機”ウェンバンヤマに期待される次なる偉業。NBA史上5人目の「クアドラプルダブル」達成なるか<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.01.12

224cmのサイズに加え、器用さとスキルも兼ね備えるウェンバンヤマ。NBA史上5人目の大記録に最も近い男と言える。(C)Getty Images

224cmのサイズに加え、器用さとスキルも兼ね備えるウェンバンヤマ。NBA史上5人目の大記録に最も近い男と言える。(C)Getty Images

 2023年のNBAドラフトで全体1位指名を受け、鳴り物入りで名門サンアントニオ・スパーズの門を叩いたヴィクター・ウェンバンヤマ。ここまでチームは6勝30敗(勝率16.7%)でカンファレンス最下位に沈んでいるが、個人としては随所に大物の片鱗を見せている。

 現地時間11月2日(対フェニックス・サンズ)に自己最多の38得点を叩き出すと、12月8日(対シカゴ・ブルズ)には21得点に同最多20リバウンドの大活躍。史上最年少となる19歳338日で「20-20」を達成した。

 さらに直近1月10日のゲーム(対デトロイト・ピストンズ)では、16得点、12リバウンド、10アシストでキャリア初のトリプルダブルを達成。この日は21分間のみの出場で、ショットクロックが導入された1954-55シーズン以降では2番目に短い時間でのトリプルダブル到達となった(最短記録は2014年ラッセル・ウエストブルックの20分17秒)。

 そんなフランス産の大器には、ある大記録への期待も高まっている。
 
 それは、得点・リバウンド・アシスト・スティール・ブロックの5部門のうち、4部門で2桁をマークする「クアドラプルダブル」だ。

 3部門で2桁のトリプルダブルは、優れたオールラウンダーならばシーズンに何度かは達成できる記録だが、4部門でとなると難易度は跳ね上がる。なにしろスティールとブロックはリーグトップのアベレージを残す選手でも平均2~3本程度。この部門で1試合10本以上をマークすることは、それだけで偉業と言える。

 実際、過去に「クアドラプルダブル」を達成したことがあるのは4人しか存在しない。それも最後に記録されたのは1994年のデイビッド・ロビンソン(スパーズ)で、約30年間達成者は出ていないのだ。

 そのなかで、ウェンバンヤマはデビューからわずか32試合の出場ながら、スティールの自己ベストは6本、ブロックは8本を記録している。なかでも224cmの長身を生かしたブロックは最大の武器となっており、平均3.16本はリーグ首位。5本以上をマークした試合が8試合もあるなど、2桁に届くのも時間の問題という気配だ。

 最近はPGさながらの好アシストを見せるシーンも増えており、20歳の若さですでに出来ないことはないといった感もあるウェンバンヤマ。史上5人目の大記録は、近いうちに見られるかもしれない。

■歴代クアドラプルダブル達成者
※R=リバウンド、A=アシスト、S=スティール、B=ブロック。スティールとブロックは1973年から公式に計測

ネイト・サーモンド(ブルズ/1974年10月18日):22得点・14R・13A・12B

アルビン・ロバートソン(スパーズ/1986年2月18日):20得点・11R・10A・10S

アキーム・オラジュワン(ロケッツ/1990年3月29日):18得点・16R・10A・11B

デイビッド・ロビンソン(スパーズ/1994年2月17日):34得点・10R・10A・10B

構成●ダンクシュート編集部
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