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NBA

「俺たちは本当の王者ではなかった」ウォリアーズのグリーンの“お気に入りの優勝”は2022年「『どうやって勝った?』って感じ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.02.26

 だがジョーダン・プール(現ワシントン・ウィザーズ)の成長、そして復帰したカリーもいきなり存在感を示し、1回戦でナゲッツを4勝1敗、カンファレンス・セミファイナルはメンフィス・グリズリーズを4勝2敗、カンファレンス・ファイナルではダラス・マーベリックスを4勝1敗で破ってファイナルへ進出。

 頂上決戦ではジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンらを擁するボストン・セルティックス相手に3試合を終えて1勝2敗と負け越していたが、第4戦から3連勝を飾って6戦(4勝2敗)でシリーズを制し、球団史上7度目の優勝を飾った。

 ファイナルMVPに初選出されたカリーは、シリーズ平均31.2点、6.0リバウンド、5.0アシスト、2.0スティールと圧巻のパフォーマンス。「ステフが新たなレベルへ達したんだ。『僕はGOAT(史上最高の選手)のひとりなんだ』って感じでね。で、俺たちを牽引してくれた。タフな戦いだったよ」とグリーンは当時を回想した。

 もっとも、そのグリーンはシリーズ平均36.2分、6.2点、8.0リバウンド、6.2アシスト、1.7スティールこそ残すも、3試合で6ファウルを犯し退場。フィールドゴール成功率33.3%、3ポイント成功率12.5%とシュートタッチにも苦しんだ。
 
 それでも、第4戦で9リバウンド、8アシスト、4スティール、第6戦では12得点、12リバウンド、8アシスト、2スティール、2ブロックとマルチに活躍。

「俺たちは下馬評で優勢ではなかった。誰もが俺たちのことを小さすぎと評し、ボストンは大きくてアスレティックだったから、俺たちに勝ち目はないと見られていた。それでも俺たちはやってのけたのさ」(グリーン)

 2015、17、18年は絶対的な本命と目されていたなかでの優勝だった。だからこそ、決して前評判が高くなかった2022年のリーグ制覇が、グリーンの心に深く刻まれているのだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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