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NBA

シーズン終盤の復帰を目指すエンビード「“必ずそこに戻ってみせる”というマインドセットでいる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.03.01

 昨年12月は驚異の月間平均40.2点、1月も同36.3点と歴史的なシーズンを送っていたエンビードだが、最後の出場となったウォリアーズ戦前の2試合も欠場しており、健康体ではなかったと明かしている。

「うまくいっていたが、俺としては身体とバスケットボールの両面で、自分が望んでいた位置には程遠い状態にあると感じていた。それは自分がベストの状態ではなかったからなんだ。俺はまだまだ新たなレベルへ進むことができる。だからこそ自分に失望していたんだ。(それまでは)楽しんでプレーしていたし、たくさんの勝利を手にして支配していたけどね」

 プレーオフ出場、そして王座獲得を目指す29歳のビッグマンは、今季終了後にアメリカ代表で「2024年パリオリンピック」へ出場するチャンスもある。健康面で許されるなら、パリでプレーすることを望んでおり、その可能性は残されている。
 
 手術を受ける決断を下すまでには5人の専門家と会って話をしたというが、その背景には、バスケットボールへの愛情があった。

「俺のマインドセットは、できるだけたくさんバスケットボールをプレーすることにある。この2か月間、俺は100%じゃなかったし、そこには程遠かった。そこでチームへ自分のすべてを捧げる必要があると感じていたんだ。なによりも勝ちたいからね」

 レギュラーシーズンは残り1か月半。ここからプレーオフがスタートする4月20日まで、それぞれのスポットを巡るバトルが激化していく。シクサーズは主砲不在の期間を耐え凌ぎ、ポストシーズンへの切符を掴めるか。

「俺はバスケットボールをプレーするのが大好きなんだ。可能な限りフロアに立っていたい。自分たち(の順位)がどこであろうと関係ない。俺はただできるだけたくさんプレーして、チームを助けたいだけなんだ」

 そう決意を新たにするエンビードが復帰することで、シクサーズは攻守両面において全く別のチームとなる。シーズン終盤に頼れる大黒柱が戻ってくることになれば、一躍ダークホースと化す可能性も十分ありそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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