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NBA

【パリ五輪戦力分析】ウェンバンヤマ、ゴベアとセンターが充実する一方、PGが手薄なフランス。“ジョーカー”の存在もカギに<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.03.10

 ヤブセレはヒザのケガで11~12月に離脱していたが、現在は復帰し、ポワリエとともに欧州の最強軍団レアル・マドリーの一員としてユーロリーグ優勝を目指している。フォールも好調オリンピアコスのスターティングセンターとして奮闘。また、上位5人から漏れた中には、今季のユーロリーグのラウンドMVPに最多の3回選出されているマティアス・ルソール(パナシナイコス)も控えている。

 逆に、人材不足が顕著なのがポイントガードだ。

 NBAの殿堂入りしたトニー・パーカー(元スパーズほか)が引退した後は後継者が育っておらず、最上位につけたアルビシーとウルテルも得票数は5割以下。この数字が、絶対に外せない強力メンバーがいないことを示している。

 彼ら2人以外に候補に挙がるのはキリアン・ヘイズやテオ・マレドン(サンズ)、昨年のワールドカップでシニア代表として国際トーナメントにデビューしたシルヴァン・フランシスコ(バイエルン・ミュンヘン)らだ。
 
 2020年のNBAドラフトで7位と、ドラ1のウェンバンヤマが登場するまではフランス歴代最高位での指名を誇ったヘイズだが、2月にピストンズとの契約が解除され、現在はフリーエージェントとなっている。昨シーズンは平均10.3点に6.2アシストとキャリアベストを記録したが、伸び悩み感は否めない。

 かつて“超期待の新人”と言われたフランク・ニリキナも、同じく2月にシャーロット・ホーネッツから解雇された。オリンピック出場の可能性を視野に入れて、現在は欧州リーグで復帰の道を探っているという噂もある。

 アルビシーは大会時には34歳、ウルテルは35歳。ともに経験は豊富で、特にウルテルはクラッチプレーヤーとしてビッグマッチで活躍できる素質を備えているが、彼はロシアによるウクライナ侵攻が勃発したあと「ロシアおよびベラルーシのクラブとは契約しない」というフランスバスケットボール連盟との約束を破ってゼニトと契約したことで「代表追放」を言い渡されている。
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