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日本代表

パリ五輪で日本と対戦する他国の反応は?ドイツ指揮官「2番目にタフなグループ」、フランスは「(日本には)アスレチックな戦いを強いられる」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.03.22

 一方フランスでは、“クジ運に恵まれた”というムードが漂っている。

 抽選が行なわれる前は「かなり緊張していた」というフランスのヴィンセント・コレHCは、「とても興奮している。これで対戦相手についてじっくり研究できる。自分たちが何をすべきかをイメージしながら取り組めるよ」と組み合わせ決定後の会見でコメントした。

 今回の抽選において、コレHCが避けたかった相手は「セルビア」だったという。それが叶った上、東京五輪銅メダリストのオーストラリアを避け、どこが勝ち抜けてくるかわからない最終予選枠では、彼らにとって宿敵とも言えるスペイン擁するスペイン会場や、スロベニアとギリシャのいるギリシャ会場ではなくラトビア会場(ジョージア、フィリピン、ラトビア、ブラジル、カメルーン、モンテネグロ)を引き当てた。それらを総合して「全体的に満足している」とホスト国の指揮官は語っている。

 もっとも、フランスは昨年のW杯でラトビアに敗れている(●86-88)ため、コレHCも「過去のことは忘れていない。しかも次はクリスタプス・ポルジンギス(W杯はケガで欠場)も出てくるかもしれないから余計に読めない」と慢心はしていない。
 
 日本については、「彼らはスピードを武器とした独特のバスケットをするチーム。いったん火がつくと手が付けられないシューターがいて、その周りに渡邊雄太と八村塁がいる。彼らとはアスレチックな戦いを強いられることになるだろう」と印象を語った。

 フランス国内では、ヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)とルディ・ゴベア(ミネソタ・ティンバーウルブズ)の強力ツインタワーを擁する自国と、世界王者ドイツでグループ1、2位を争うというシナリオが予想されているが、昨年のW杯5位のラトビアも近年急速に力をつけている。世界ランキングはW杯前の29位から現在6位と、その成長ぶりは世界でも群を抜く。

 そのなかで日本もトム・ホーバスHC就任以降、着実に競争力を高めており、虎視眈々と番狂わせを狙う。八村をはじめ史上最強と目されるベストメンバーが揃えば、そうやすやすと他国の予想通りの展開にはならないだろう。

 準々決勝には3グループの各上位2チームに加え、各3位の中から成績順に2チームが進出できるため、たとえ負けゲームであっても、できるだけ接戦を演じることもポイントになる。

「今回はオリンピック史上もっとも熾烈なトーナメントになるかもしれない」とコレHCは予想する。夏の熱き戦いに向け、カウントダウンが始まった。

文●小川由紀子
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