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NBA

カナダ代表を率いてW杯3位、来季からネッツの新HCに就任!NBA初のスペイン人指揮官ジョルディ・フェルナンデスとは<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.04.25

 この大会で印象的だったのは、常に自信に満ち溢れた彼の毅然とした態度だ。

 準決勝でセルビアに敗れた試合(86-95)では、試合後の会見でゲーム内容についての批判も浴びたが、「FIBA の試合で86点を取ればたいていは勝てる。だから自分たちのオフェンスには問題なかった。ディフェンスが悪かったから勝てなかった」と強調したところにも、彼の強気なマインドがうかがえた。
 
 フェルナンデスは、批判やプレッシャーに常にさらされるNBAの指揮官というポストに就く上で必要なパーソナリティーを備えている人物だと見受けられる。

 今季終盤にはシャーロット・ホーネッツの次期指揮官の候補にも挙がっていたが、その後、ネッツのオーナーのジョー・ツァイ氏との面談を経て、正式にHCに選ばれた。台湾出身で中国のグローバル・インターネット会社「アリババ」の共同創業者であるツァイ氏はカナダ国籍も持っていることから、その部分の縁も感じられる。

 母国スペインでのコーチングスタッフをはじめ、ナイジェリアやノルウェー、オランダなど、様々な国の多様な指揮官の元で学んだことも、フェルナンデスの経験を豊かにしている。近年、国際色がますます豊かになっているNBAでも、その経験は役立つことだろう。

 41歳のフレッシュな指揮官とともに、再起を図る新生ネッツの今後に注目だ。

文●小川由紀子
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