これは3人の選手のうち、誰をスターター起用し、控えに回し、そしてロスターからカットするかを選ぶというもの。ジェファーソンが3択として出したのは、1999年と2003年に優勝をともにした“先輩”ロビンソン、1999年を除く4度の優勝(2003、05、07、14年)を分かち合ったトニー・パーカー、マヌ・ジノビリという、いずれも球団のレジェンドでバスケットボール殿堂入りも果たした盟友たちだった。
そこでダンカンはロビンソンをスタート(先発)、ジノビリをベンチ(控え)にし、「私ならフランスからやって来た子(パーカー)をカットするだろうね」と返答。
ロビンソンはキャリア最初の6シーズンを共闘したインサイドの相棒。ダンカンの能力を早くから評価したロビンソンは、エース役から2番手に回るべくディフェンスに重点を置いたプレースタイルへスライド。スパーズ初優勝の背景には、2人の両者の良好な関係があった。
フランス出身のパーカーは、持ち前のスピードとクイックネスを武器に、切れ味鋭いドライブやディレクションチェンジでペイントエリアとミッドレンジから得点を量産。ダンカンとのハイピック&ロールは相手チームを大いに悩ませ、ティアドロップ(フローター)の名手としても知られた。
アルゼンチンの英雄ジノビリは、先発級の実力を持ちながら、キャリア途中からシックスマンに転向。相手守備陣を単独で打開する突破力と豊富なスキルを持ち、NBAへユーロステップを本格的に広めた男と評され、“ジノビリ・ステップ”の異名もつけられた。
寡黙であまり口数が多くないダンカンだが、ファンやメディアから見られないところではチームメイトたちを笑わすほどのユーモアセンスも持ち合わせており、ジェファーソンもその一面を知っているからこそ、あえてレジェンド3人を並べて“究極の選択”をぶつけたのだろう。
現在5シーズン連続でプレーオフの舞台から遠ざかっているスパーズは、ウェンバンヤマという今後リーグの顔になれる逸材を手に入れた。ダンカンとは違うタイプの選手ながら、この男を中心とした布陣でプレーオフへ返り咲く日が訪れることを期待したい。
文●秋山裕之(フリーライター)
【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
そこでダンカンはロビンソンをスタート(先発)、ジノビリをベンチ(控え)にし、「私ならフランスからやって来た子(パーカー)をカットするだろうね」と返答。
ロビンソンはキャリア最初の6シーズンを共闘したインサイドの相棒。ダンカンの能力を早くから評価したロビンソンは、エース役から2番手に回るべくディフェンスに重点を置いたプレースタイルへスライド。スパーズ初優勝の背景には、2人の両者の良好な関係があった。
フランス出身のパーカーは、持ち前のスピードとクイックネスを武器に、切れ味鋭いドライブやディレクションチェンジでペイントエリアとミッドレンジから得点を量産。ダンカンとのハイピック&ロールは相手チームを大いに悩ませ、ティアドロップ(フローター)の名手としても知られた。
アルゼンチンの英雄ジノビリは、先発級の実力を持ちながら、キャリア途中からシックスマンに転向。相手守備陣を単独で打開する突破力と豊富なスキルを持ち、NBAへユーロステップを本格的に広めた男と評され、“ジノビリ・ステップ”の異名もつけられた。
寡黙であまり口数が多くないダンカンだが、ファンやメディアから見られないところではチームメイトたちを笑わすほどのユーモアセンスも持ち合わせており、ジェファーソンもその一面を知っているからこそ、あえてレジェンド3人を並べて“究極の選択”をぶつけたのだろう。
現在5シーズン連続でプレーオフの舞台から遠ざかっているスパーズは、ウェンバンヤマという今後リーグの顔になれる逸材を手に入れた。ダンカンとは違うタイプの選手ながら、この男を中心とした布陣でプレーオフへ返り咲く日が訪れることを期待したい。
文●秋山裕之(フリーライター)
【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
関連記事
- 「彼はフランス人が嫌いなんだ」殿堂入りのパーカーが盟友ダンカンとの思い出をジョーク交じりで明かす<DUNKSHOOT>
- 「君の偉業を誇らしく思う」「このまま突っ走れ」新人王に輝いたウェンバンヤマに歴代受賞者たちが祝福メッセージ<DUNKSHOOT>
- ダンカンとのツインタワーで悲願のリーグ制覇。“真の勝者”として現役生活を終えた提督ロビンソン【レジェンド列伝・後編】<DUNKSHOOT>
- 「世間が僕を知らない場所に行きたい」アデトクンボが“セカンドキャリア”に言及「ダンカンのようになりたい」<DUNKSHOOT>
- 怪物ウェンバンヤマはメディア受けも抜群!閲覧数急増の地元紙が明かす“ウェンビー効果”による喜びと苦悩<DUNKSHOOT>