「シュートアラウンドで自分たちに必要なことをすべてやった。ここ（ホームのモーダ・センター）に来てからは『俺はこの試合に負けるために来たんじゃない』という気持ちだったんだ」と試合後に明かしたリラード。この日は誰よりもアグレッシブなプレーでチームを鼓舞し続け、値千金のショットを自ら何本も決めてみせた。

　これまでリラードと何度も対戦してきたウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチ（ＨＣ）は「彼はすばらしい選手。オールスターであり、これまでのキャリアで何度もビッグショットを沈めてきたから、この日のパフォーマンスに驚く人はいないだろう。彼にとっては当たり前のことなのさ」とリラードのパフォーマンスを絶賛した。

　また、今季からブレイザーズに加入し、この試合では17得点、21リバウンド、６ブロックをマークしたハッサン・ホワイトサイドはリラードについて「彼がどれだけ冷静で、落ち着いているか」に驚嘆したという。そして「どんなことが起ころうと、彼はいつだって冷静なんだ」と評していた。
  　リラードは１試合60得点以上＆３ポイント成功数10本以上をマークしたリーグ初の選手に。さらにキャリアの複数試合で60得点超えを叩き出した史上６人目の選手となった。

　これまでにこの記録を成し遂げたプレーヤーは、ウィルト・チェンバレン（元ウォリアーズほか／32回）、エルジン・ベイラー（元ロサンゼルス・レイカーズ／３回）、コビー・ブライアント（元レイカーズ／６回）、マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズほか／４回）、ジェームズ・ハーデン（ヒューストン・ロケッツ／４回）の５人。188cmのリラードは、史上最も低身長での記録達成者となった。

文●秋山裕之（フリーライター）

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