ハーテンスタインは今もクリッパーズ時代の恩師であるタロン・ルーHC（ヘッドコーチ）へ感謝しているという。

「クリッパーズのルーから始まったんだ。彼が僕に本当のチャンスを与えてくれた。彼は真の意味で、僕に自分のゲームをプレーさせてくれた。けど、ロケッツでいろんなことを乗り越えていなかったら、その位置には立てていなかっただろうね。自分が望むほどの経験はできなかった。でもあの時やってきたからこそ、今の自分があるんだと思う」

　その後はニューヨーク・ニックスで２シーズンをプレー。昨季は75試合（先発49試合）の出場で平均7.8点、8.3リバウンド、2.5アシスト、1.2スティール、1.1ブロックにフィールドゴール成功率64.4％をマークした。
  　そしてサンダーに移籍した今季、25試合（先発24試合）で平均11.8点、12.2リバウンド、4.2アシスト、1.2ブロックにフィールドゴール成功率56.8％を記録。制限区域内におけるシュート成功率は70.1％（47／67）と高確率で、ペイントエリアから繰り出すクイックリリースのフローターも大きな武器となっている。

　右骨盤骨折で昨年11月から離脱している主力のチェット・ホルムグレン（216㎝）が復帰すればハーテンスタインはベンチに回ることが予想されるが、攻守で計算できる26歳のビッグマンが控えにいることで、サンダーのフロントコート陣はさらに強化されるに違いない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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