一方のマブズは、今季ドンチッチが欠場した27試合で13勝14敗と負け越しているものの、元オールスターガードのカイリー・アービングを中心にクレイ・トンプソン、PJ・ワシントン、ダニエル・ギャフォード、スペンサー・ディンウィディー、ナジ・マーシャル、クエンティン・グライムズといった実力者が在籍している。

　現在はセンターのデレック・ライブリー二世が右足首の疲労骨折のため戦線離脱を強いられているが、ギャフォードとライブリー二世を擁するマブズなら、208cm・115kgのデイビスは自身が望むパワーフォワードでプレーすることができる。

　また、アービングとトンプソンは優勝経験があり、ファイナルにも複数回進出した実績を持つ。そこに今季平均25.7点、11.9リバウンド、3.4アシスト、1.3スティール、2.1ブロックをマークしている万能ビッグマンが加わるのだから、攻守両面でインパクトを与えることは間違いない。
  「私は、ディフェンスこそがチャンピオンシップを勝ち獲ると信じている。ディフェンスに対する意識が高く、オールNBAチームとオールディフェンシブチーム入りしたセンター（デイビス）が、より良いチャンスを与えてくれると信じている。我々は今すぐ、そしてこれから先も勝つチームを作り上げていく」

　マブズのニコ・ハリソンGM（ゼネラルマネージャー）がマクマホン記者へそう話したように、昨季のウエスト王者は今回の大型トレードによって、さらに強固なロスターの形成に成功したと言っていいかもしれない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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