父親は、これまでチームに尽くしてきた息子を、なんの相談もないまま突然トレードした球団の誠意のないやり方や、それが自己管理不足や球団の顔としての意欲に欠けていたからだと報じられている点について「あまりに不当。彼は常に街に敬意を示し、孤児院訪問といった活動にも尽力していた」と不満を露わにしている。

　一方で、名門レイカーズへの移籍自体はポジティブに捉えているようだ。

「長期的に見れば悪いことではない。レイカーズは、ボストン、ニューヨークと並んでNBAで最も知名度のあるフランチャイズのひとつだ。ルカは何も失っていない。彼はロサンゼルスという素晴らしい都市に行く。

　この地のバスケットボールの伝統は別格で、マジック（ジョンソン）、コビー（ブライアント）、シャック（シャキール・オニール）、（カリーム・アブドゥル）ジャバーら、多くのスーパースターたちがプレーしてきた。ルカはレイカーズをさらに強いチームにするだろう。彼にとってもさらなるモチベーションになるはずだ」
  　同じ旧ユーゴスラビア出身で互いを尊敬し合う間柄のニコラ・ヨキッチ（デンバー・ナゲッツ）も、盟友にエールを送っている。

「今は家族の存在が必要だろうね。大きな出来事だ。これはビジネスで、（詳しい事情は）わからないけれど、誰も予想していなかった。とりわけ彼自身がね。このリーグでは安泰な選手など誰もいないようだ。でも、彼は良い仕事をすると思う。彼はビッグな舞台で活躍する選手だ」

　負けん気の強いドンチッチはむしろ、こうした状況に発奮するタイプだ。レイカーズでのデビュー戦は、特大の注目を集めることだろう。

文●小川由紀子

電撃トレードで世界的人気チームの一員となったドンチッチ。レイカーズ入りが欧州のバスケ界にもたらすメリット＜DUNKSHOOT＞

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