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NBA

「右手だ」。NBAの両雄ジョーダン&コビーの違いを、間近で見た戦友が明かす「片手で軽々と掴めるほどの大きさがあった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.05.04

 若手時代のジョーダンは敵陣の守備網をかいくぐって舞い上がり、優雅な空中遊泳からダブルクラッチ、時にはトリプルクラッチでフィニッシュまで持ち込み、キャリア中盤以降はポストプレーから美しいジャンパーを武器に得点を量産。

 NBA歴代最多となる10度の得点王、6度のファイナルMVPに輝いた男は、ホッジスの言うように一際大きな右手でボールを鷲掴みし、マッチアップ相手をあざ笑うかのようなボールフェイクで惑わせるシーンも多々見られた。

 一方のコビーは、ジョーダンほどの大きな手を持っていなかった影響もあるだろう。両手でボールをしっかりキープした状態から多彩なフットワークを交えて相手とのスペースを作り出し、ショットまで持ち込んでいた。

 2人に共通するのは、超がつくほどの負けず嫌いという点。闘争心も旺盛で、自身を奮い立たせるだけでなく、チームメイトさえも巻き込んで競争することを好み、所属チームを強くしてきた。
 
 2000年から02年にかけてレイカーズが3連覇を達成した当時はリーグ最高級のビッグマン、シャキール・オニールがいたものの、ホッジスがコーチに就任した当時はコビーのワンマンチーム。番組内で、ホッジスはコビーとの日々をこう回想していた。

「マイケルを見ているかのようだった。彼は私をヘトヘトにさせたし、独特の癖もいくつかあった。彼が子どもの頃からどれほどMJのことを見てきたのかよくわかったよ。早朝から一緒に練習もしたね」

 ジョーダン、コビーはともに試合であろうと練習であろうと関係なく、自身の上達のため、勝利のために妥協のない厳しさを持って日々を送っていた。

 そのため、チームメイトとコーチ、当時の立場は違えどホッジスの苦労は容易に想像できるが、今では何物にも代えがたい貴重な財産となっているに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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