5人が進出した準決勝では、2投目まではスタンズベリーが自分でトスしたボールを空中で受けてダブルクラッチという難技により49点、48点と高得点を連発したが、3投目で新技を投入して失敗。合計136点でジョーダン(142点)、ウィルキンス(140点)に及ばず、3位で惜しくも脱落した。
そして決勝は、3年目のウィルキンス対ルーキーのジョーダンの対決。リムが折れそうなほどパワフルなダンクを連発したウィルキンスが、3投のうち2投で満点を出して147点で優勝した(ジョーダンは136点)。
「当時のダンクコンテストは、ここぞとばかりに自分の技を披露する場だった」とスタンズベリーは述懐する。
昨今、スーパースター級が積極的に出場しなくなった理由を問われると、「スターたちは、結果によって自分のイメージが影響されることを望まないのではないだろうか」と私見を語った。
「当時の私たちは、常にお互いの技を見せ合って競いたいと思っていた。そして、スーパースターたちこそが、誰よりもそうした競争を望んでいた。彼らは新人がどんな技を隠し持っているかを知りたがり、ロッカールームでは先輩プレーヤーが若手に『どんな技を仕込んでいるんだ?お前が持っているものを見せてみろよ』と挑発する会話が飛び交っていたものさ」
その言葉通り、ジョーダンは計3回コンテストに出場し、87年に初優勝。翌88年は再びウィルキンスと決勝で対決し、この時はジョーダンが制して連覇を達成した。かの有名なフリースローラインからのダンクが生まれたのはこの時である。
それにしても、凝った演出なども含めてショー的な要素がより強くなっている近年のダンクコンテストも面白いが、スキルと身体能力のみで勝負していた“オールドスクール版”は、いま見返しても見応え十分だ。
文●小川由紀子
そして決勝は、3年目のウィルキンス対ルーキーのジョーダンの対決。リムが折れそうなほどパワフルなダンクを連発したウィルキンスが、3投のうち2投で満点を出して147点で優勝した(ジョーダンは136点)。
「当時のダンクコンテストは、ここぞとばかりに自分の技を披露する場だった」とスタンズベリーは述懐する。
昨今、スーパースター級が積極的に出場しなくなった理由を問われると、「スターたちは、結果によって自分のイメージが影響されることを望まないのではないだろうか」と私見を語った。
「当時の私たちは、常にお互いの技を見せ合って競いたいと思っていた。そして、スーパースターたちこそが、誰よりもそうした競争を望んでいた。彼らは新人がどんな技を隠し持っているかを知りたがり、ロッカールームでは先輩プレーヤーが若手に『どんな技を仕込んでいるんだ?お前が持っているものを見せてみろよ』と挑発する会話が飛び交っていたものさ」
その言葉通り、ジョーダンは計3回コンテストに出場し、87年に初優勝。翌88年は再びウィルキンスと決勝で対決し、この時はジョーダンが制して連覇を達成した。かの有名なフリースローラインからのダンクが生まれたのはこの時である。
それにしても、凝った演出なども含めてショー的な要素がより強くなっている近年のダンクコンテストも面白いが、スキルと身体能力のみで勝負していた“オールドスクール版”は、いま見返しても見応え十分だ。
文●小川由紀子