とりわけ彼に大きな影響を与えたのは、ドイツのブローゼ・バスケットで指導を受けたクリス・フレミングHCだった。現在シカゴ・ブルズでアシスタントコーチを務めるフレミングは、入団後すぐに当時26歳のタッカーをリーダーに任命した。
「クリスの下で、自分は真のリーダーになるとはどういうことかを学んだ。コート上で常に最高のパフォーマンスを発揮するだけでなく、チームメイト1人ひとりと最高の関係を築くこと。それが今、NBAで役立っている。ここでの経験は、リーダーとしての役割を果たすことを身につける上で、本当に役立った」
2012年の夏、サマーリーグを経てフェニックス・サンズとの契約を勝ち得たタッカーは、ここでNBAに定着。その後は古巣ラプターズを経て、ロケッツではカンファレンス・ファイナルを経験、そして昨季はバックスでタイトル獲得した。今季もヒートの不動のスターターとして戦う、今や優勝請負人的存在だ。
スポールストラHCはこんなコメントをしている。
「私は、PJ・タッカーのハイライト映像を作って、毎年ルーキーオリエンテーションで見せるべきだと思うほどだ。10代の若い選手たちは、自分なりのビジョンを持っているし、NBAに入るとはどういうことかを教えられるが、それはたいてい数字や、いかに認められるか、何点取れるか、何本シュートを打てるかということだ。
しかし現実的にNBAでプレーすることとは、体力を消耗し、目には見えない泥仕事をこなし、それに満足できるかということなんだ。タック(タッカー)はそのすべてを備えている。彼は我々にぴったりだ。我々は彼の仕事を敬愛している。それは勝利に直結するものであり、それが最も重要なことなのだ」
タッカー自身も、この言葉に共鳴するように自らの仕事に誇りを持っている。
「ビッグプレーが成功する裏には、たくさんの細かいプレーがある。それらがあってようやくビッグプレーが実現するんだ。自分はそういう、誰からも称賛されないような小さいファインプレーに絡むのが好きなのさ」
しかしチームメイトは、彼のそんな小さなファインプレーを見過ごしてはいない。ヴィクター・オラディポは「彼は完全なチームプレイヤー。勝利のためにはどんなことだってやってくれる。そんな選手はそうそういるものじゃない。彼が味方の選手で本当によかったよ」と語っている。
そんな仲間からの言葉こそが、タッカーにとっては何よりの賛辞に違いない。今後のプレーオフでも、存分にハッスルプレーを見せてくれることだろう。
文●小川由紀子
「クリスの下で、自分は真のリーダーになるとはどういうことかを学んだ。コート上で常に最高のパフォーマンスを発揮するだけでなく、チームメイト1人ひとりと最高の関係を築くこと。それが今、NBAで役立っている。ここでの経験は、リーダーとしての役割を果たすことを身につける上で、本当に役立った」
2012年の夏、サマーリーグを経てフェニックス・サンズとの契約を勝ち得たタッカーは、ここでNBAに定着。その後は古巣ラプターズを経て、ロケッツではカンファレンス・ファイナルを経験、そして昨季はバックスでタイトル獲得した。今季もヒートの不動のスターターとして戦う、今や優勝請負人的存在だ。
スポールストラHCはこんなコメントをしている。
「私は、PJ・タッカーのハイライト映像を作って、毎年ルーキーオリエンテーションで見せるべきだと思うほどだ。10代の若い選手たちは、自分なりのビジョンを持っているし、NBAに入るとはどういうことかを教えられるが、それはたいてい数字や、いかに認められるか、何点取れるか、何本シュートを打てるかということだ。
しかし現実的にNBAでプレーすることとは、体力を消耗し、目には見えない泥仕事をこなし、それに満足できるかということなんだ。タック(タッカー)はそのすべてを備えている。彼は我々にぴったりだ。我々は彼の仕事を敬愛している。それは勝利に直結するものであり、それが最も重要なことなのだ」
タッカー自身も、この言葉に共鳴するように自らの仕事に誇りを持っている。
「ビッグプレーが成功する裏には、たくさんの細かいプレーがある。それらがあってようやくビッグプレーが実現するんだ。自分はそういう、誰からも称賛されないような小さいファインプレーに絡むのが好きなのさ」
しかしチームメイトは、彼のそんな小さなファインプレーを見過ごしてはいない。ヴィクター・オラディポは「彼は完全なチームプレイヤー。勝利のためにはどんなことだってやってくれる。そんな選手はそうそういるものじゃない。彼が味方の選手で本当によかったよ」と語っている。
そんな仲間からの言葉こそが、タッカーにとっては何よりの賛辞に違いない。今後のプレーオフでも、存分にハッスルプレーを見せてくれることだろう。
文●小川由紀子
関連記事
- モーニング&ハーダウェイーー数々の苦難を乗り越え、戦い続けたヒートのタフガイ・コンビ【NBAデュオ列伝|前編】<DUNKSHOOT>
- 重病に倒れたモーニングを支えたハーダウェイ。兄弟愛にも似た熱い友情を築いた2人【NBAデュオ列伝|後編】<DUNKSHOOT>
- 攻守万能を誇ったジョーダン、ペイトン、オラジュワン…NBA歴代“ベスト2ウェイチームを選定!<DUNKSHOOT>
- テイタム擁するセルティックスとの決戦を心待ちにするバトラー「ベストになるには、ベストを倒さなきゃならない」<DUNKSHOOT>
- 最終戦で大ケガを負ったダニー・グリーンが現在の心境を明かす「復帰して、あと数年はプレーできるさ」<DUNKSHOOT>