――ポジションを与えられ、やるべきことが八村選手の中でも整理されているからこその好調ぶりといったところでしょうか。
クリス:それはあるでしょうね。AD(デイビス)とレブロン(ジェームズ)の2人と戦う中で、自分のやるべき仕事は何なのかというのは昨シーズンの終盤から明確になったと思います。それに伴ってシュートセレクションを含めたオフェンス面の判断力が向上し、今シーズンでもうまく持ち越せていますね。あとは、彼がドラフト1巡9位指名(2019年)と鳴り物入りでNBA入りをして、先発を与えられて、という中で、八村選手が持っていたセルフイメージと、チームが八村選手にやってほしい、彼にできる役割との乖離にすごく苦しんだと思うんです。
NBAはやっぱり世界中のエースが集まるリーグなので、ヒエラルキーが再編されるわけですよね。どこの国のエースだろうと、トップ450人になったらどこかのポジションに位置づけられるわけじゃないですか。それがレイカーズでとなったら1番手、2番手というのは現実的ではない中で、自分がやるべきことが研ぎ澄まされてきたのかなとは思います。
――好調だと相手からのマークも厳しくなってきそうですね。
クリス:八村選手の3ポイントが高確率だから打たせたくないという相手からのリアクションが増えていて、そこで次のステップとしてドライブをする頻度は高くなっていると思います。あとは3ポイントを打つ時に、これまでだと中に入ってミドルレンジでシュートをしていましたが、そうじゃなくて横にずれて3ポイントを打ち切る。今の確率なら3ポイントを打たない理由がないので毎試合、6、7本は打ってほしいです。
――八村選手、河村選手がいるために、日本のファンもレイカーズとグリズリーズへの注目度はとりわけ高くなっています。
クリス:レイカーズではデイビスが大黒柱となって彼が30点超えを連続で記録したりしていて、そのパフォーマンスは見ていて楽しいなと思いますね。一方、39歳のレブロンは皆、衰え知らずと言いがちなんですけど、そんなことはなくてディフェンスではちょっと省エネでプレーをして他の選手たちに頼ったりとか、オフェンスでも休みながらといったところがあります。
それでもバスケットボールIQが高くて3ポイントも向上しているので今でもあれだけの支配力が発揮できています。レイカーズの課題はディフェンスで、開幕からこれまでの試合を見る限り、昨シーズンよりも悪化しているんですよね。その中でデイビス1人でどこまでチームを運べるんだっていうのも感じるので、競争の激しいウエスタン・カンファレンスでは正直、プレーイン争いとなってしまうんじゃないかと感じています。
――グリズリーズも昨シーズンはエースのモラントが大半を欠場し、ほかにも故障者が続出して、プレーオフを逃す失望を味わいました。今シーズンには期する思いがあるのではないでしょうか。
クリス:グリズリーズもモラントやデズモンド・ベインらにまた故障が出てしまってはいますが、爆発力は(レイカーズよりも)グリズリーズの方に感じますし、プレーオフ争いではホームコート・アドバンテージを獲得できる可能性もあると思っています。ただ、西は12チームくらいがプレーオフを争ってもおかしくなく、最後に1勝の差で順位が変わってくるかもしれないです。
クリス:それはあるでしょうね。AD(デイビス)とレブロン(ジェームズ)の2人と戦う中で、自分のやるべき仕事は何なのかというのは昨シーズンの終盤から明確になったと思います。それに伴ってシュートセレクションを含めたオフェンス面の判断力が向上し、今シーズンでもうまく持ち越せていますね。あとは、彼がドラフト1巡9位指名(2019年)と鳴り物入りでNBA入りをして、先発を与えられて、という中で、八村選手が持っていたセルフイメージと、チームが八村選手にやってほしい、彼にできる役割との乖離にすごく苦しんだと思うんです。
NBAはやっぱり世界中のエースが集まるリーグなので、ヒエラルキーが再編されるわけですよね。どこの国のエースだろうと、トップ450人になったらどこかのポジションに位置づけられるわけじゃないですか。それがレイカーズでとなったら1番手、2番手というのは現実的ではない中で、自分がやるべきことが研ぎ澄まされてきたのかなとは思います。
――好調だと相手からのマークも厳しくなってきそうですね。
クリス:八村選手の3ポイントが高確率だから打たせたくないという相手からのリアクションが増えていて、そこで次のステップとしてドライブをする頻度は高くなっていると思います。あとは3ポイントを打つ時に、これまでだと中に入ってミドルレンジでシュートをしていましたが、そうじゃなくて横にずれて3ポイントを打ち切る。今の確率なら3ポイントを打たない理由がないので毎試合、6、7本は打ってほしいです。
――八村選手、河村選手がいるために、日本のファンもレイカーズとグリズリーズへの注目度はとりわけ高くなっています。
クリス:レイカーズではデイビスが大黒柱となって彼が30点超えを連続で記録したりしていて、そのパフォーマンスは見ていて楽しいなと思いますね。一方、39歳のレブロンは皆、衰え知らずと言いがちなんですけど、そんなことはなくてディフェンスではちょっと省エネでプレーをして他の選手たちに頼ったりとか、オフェンスでも休みながらといったところがあります。
それでもバスケットボールIQが高くて3ポイントも向上しているので今でもあれだけの支配力が発揮できています。レイカーズの課題はディフェンスで、開幕からこれまでの試合を見る限り、昨シーズンよりも悪化しているんですよね。その中でデイビス1人でどこまでチームを運べるんだっていうのも感じるので、競争の激しいウエスタン・カンファレンスでは正直、プレーイン争いとなってしまうんじゃないかと感じています。
――グリズリーズも昨シーズンはエースのモラントが大半を欠場し、ほかにも故障者が続出して、プレーオフを逃す失望を味わいました。今シーズンには期する思いがあるのではないでしょうか。
クリス:グリズリーズもモラントやデズモンド・ベインらにまた故障が出てしまってはいますが、爆発力は(レイカーズよりも)グリズリーズの方に感じますし、プレーオフ争いではホームコート・アドバンテージを獲得できる可能性もあると思っています。ただ、西は12チームくらいがプレーオフを争ってもおかしくなく、最後に1勝の差で順位が変わってくるかもしれないです。
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