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海外サッカー

バルセロナが抱える“開幕10日前の大問題” 登録危機で緊急売却へ!フェルミン&カサドにも退団の現実味

下村正幸

2025.08.06

ラッシュフォードは期限までに登録できるのか。(C)Getty Images

ラッシュフォードは期限までに登録できるのか。(C)Getty Images

 バルセロナが今夏も、毎年のように繰り返される選手登録問題に直面している。

 新たに登録が必要なのは、新加入のGKジョアン・ガルシアとマーカス・ラッシュフォード、契約延長を結んだヴォイチェフ・シュチェスニー、そしてトップチームに正式に昇格したジェラール・マルティンの4選手だ。なお、シュチェスニーは契約満了後の再契約のため、新加入扱いとなる。また、『SPORT』紙は、コペンハーゲンから獲得した19歳のルーニー・バルドグジはBチーム登録とする見込みだと報じている。

 今回の問題の背景には、いくつかの誤算があった。カンプ・ノウの工期が遅れた影響で、VIPゾーンの運営権売却益が監査法人に承認されず、収益として計上できなかったこと。そして、ジョアン・ガルシアの加入とシュチェスニーの契約延長を受けて第3GKに格下げとなったマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが、今オフに単独で腰椎の再手術を行ない、最終的に残留せざるを得ない状況になったのも、クラブにとっては想定外だった。

 これらの要因が重なり、ラ・リーガの「1対1ルール(収入と支出の均衡)」をクリアできず、選手登録に大きな支障をきたしている。開幕まで10日を切り、状況は深刻だ。
 
 このままでは戦力の登録が間に合わない可能性があるため、当初は最終手段とされていた主力選手の売却案が急浮上している。現地メディアでは売却に関する報道が相次ぎ、識者からも「回避できない選択」として容認する声が上がり始めている。

『SPORT』のリュイス・ミゲルサンス記者は「全員を残すのは不可能。クラブは勇気ある決断を下すべきだ。高額での売却が実現すれば、問題の多くが解消されるだけでなく、補強にも動ける」と提言している。

 具体的な売却候補としては、マンチェスター・ユナイテッドが7000万ユーロ超のオファーを準備していると報じられたフェルミン・ロペスや、マルク・カサドと、中盤の選手の名前が挙がっている。いずれもバルセロニスタが残留を望むカンテラーノだが、中盤の選手層は非常に厚く、プレシーズンで好調のガビですら定位置を保証されていない。

 一方で、ロナルド・アラウホやアンドレアス・クリステンセンといったCB陣にも放出の噂があるが、守備陣はベテランのイニゴ・マルティネスへの依存度が高く、中盤ほどの余裕はない。

 とくに深刻なのはGK登録の遅れで、現状でプレー可能なのは構想外のイニャキ・ペーニャのみ。それでも、相変わらずクラブ首脳は楽観的な見通しを示しているが、ファンの間では不安と苛立ちが募っている。

文●下村正幸

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