本拠地アンフィールドでの“ダブルヘッダー”で1戦目を4-1で制した後、遠藤はより主力の多いチームの一員としてピッチに立った。先手を取りながらもその都度追いつかれるシーソーゲームにおいて、最終ラインで奮闘し、終盤にはニコラス・キエーザからの浮き球のパスを胸トラップしたところで倒されPKを獲得(モハメド・サラーが失敗)。見せ場も創った。
3-2の勝利に貢献した日本代表キャプテン。現地メディアの評価はいずれも及第点を上回った。日刊紙『Daily EXPRESS』は10点満点の「8」を与え、「ボール保持時は安定しており、ピッチ上を上手く動き回った。チームのために常にプレーする準備ができているように見える。試合を通して積極的な姿勢を保ち、終盤にはPKを獲得した」と称賛した。
リバプールの地元メディアは、日刊紙『ECHO』が「前半はCBとして試される場面が少なかったが、後半は相手の攻撃回数が増え、多少は対応が求められた。中盤へ上がった際のプレーは印象的で、PKを獲得している」と遠藤のプレーを振り返り、採点は他の守備の選手同様に「7」とした。
総合サイト『Liverpool World』は「8」の高採点を付与。「試合を通して空中戦で勝利し、ボールに向かう意欲を見せた。サラーが失敗したものの、PK獲得で得点機をチームにもたらしてもいた」と、寸評は攻守両面でポジティブな記述となっている。
「昨季はアーネ・スロット新監督の下で出場機会を得るのに苦労したものの、新シーズンはCBとして出場時間を確保するのが最も現実的な道に見える」。そう評価したのは、クラブ専門サイトの『LIVERPOOL.COM』だ。「アスレティック戦では、シンプルなプレーに徹し、派手さ、華やかさとは無縁だったが、背番号3にとってそれは悪い傾向ではない」との見解を示した。
これに対し、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』や英国公共放送『BBC』は、セットプレーから喫した2失点を問題視する中で、遠藤の起用については「フィルジル・ファン・ダイクの病欠、ジョー・ゴメスの負傷により、MF(遠藤)を起用せざるを得なかった」と述べ、選手層の厚いレッズにおいて「CBが唯一の問題点」と指摘。補強の重要性を強調している。
また日刊紙『The Mirror』も、「1戦目ではアンディ・ロバートソンとトレイ・ニョニ、2戦目では遠藤とイブラヒマ・コナテが最終ラインで起用されたが、スロット監督は今後、重要な試合でCB起用したいとは考えていないだろう。このポジションの補強は急務だ。いずれも良い守備を見せたとは言えず、放っておけば問題が生じるのは間違いない」と綴った。
構成●THE DIGEST編集部
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