この3週間の間にメジャーリーグ・サッカー(MLS)インテル・マイアミに所属する2人のスペイン人選手、セルヒオ・ブスケッツとジョルディ・アルバが立て続けにシーズン終了後の現役引退を発表した。言うまでもなくバルセロナとスペイン代表で一時代を築いたレジェンドで、当然のごとく母国のメディアでは2人を称える声が相次いでいる。
ブスケッツに関して、著名な経済学者のエンリク・ジョベ氏は、『SPORT』紙のコラムで「ストリートサッカーの守護神であり、見せかけではない職人芸を武器に、真のサッカーの勝利を体現してきた。ブスケッツという選手は、サッカーを複雑にしないという自ら課したルールを基に、シンプルなプレーをさらにシンプル化する能力によって理解される。自らの意思でアンチヒーローになる道を選び、目立たず、見えないところで働き、チームメイトの尊敬を勝ち取った」と、周りのスター選手を陰で引き立たせた功績を評価した。
アルバについてはバルセロナに拠点を置くスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』の編集長、サンティ・ノジャ氏が、「左SBとしてサッカー史上誰よりもラスト10メートルにおけるプレー選択を理解していた。いつマイナス方向にパスを出すべきか、いつクロスでアシストすべきか、いつドリブルすべきか、いつシュートを打つべきか。彼は若い頃、スピードとテクニックを兼ね備えたウイングだった。その経験を活かし、最も判断力が求められるエリアで卓越した能力を発揮してトップにのし上がった」と長年の活躍を支えたプレー面の特徴を解説している。
今後焦点となってくるのは、同じ“元バルサ組”のメッシとルイス・スアレスの動向だ。2人とも今年いっぱいでマイアミとの契約が切れる。引退がより近いと見られているのがスアレスだ。スポーツサイト『BOLAVIP』は180度の転換がない限り、「スアレスもブスケッツらと同じ運命を受け入れるだろう」と予測している。現役続行を難しくしているのが、バルサ時代から悩まされ続けている膝の痛みだ。マイアミの共同オーナーのホルヘ・マス氏はその怪我の深刻さを踏まえ、「スアレスが何を望むか、もう1年、あるいはそれ以上プレーしたいかは、すべて彼次第だ。彼の身体にプレーを続ける余力があるかどうか。精神的なものではなく、体調的なものだと思う」と語っている。
一方でメッシは残留に傾いているようだ。米メディア『The Athletic』は、「アルゼンチン人スターは最終決定をまだ下していない」と報じる中、残留説を後押ししているのが、アルゼンチン代表の盟友でもあるロドリゴ・デ・パウルの存在だ。今夏、アトレティコ・マドリーから加入したが、米スポーツ専門局『ESPN』は、「デ・パウルはメッシが2026年のシーズン終了までマイアミに留まる確約を得て、移籍を受け入れた」と伝えている。メッシはすでにウルグアイ代表からの引退を表明しているスアレスとは異なり、来年W杯を控えている。コンディションを維持するためにも、このままマイアミでプレーするのが合理的な選択であるのは間違いない。
文●下村正幸
【動画】メッシ、ジョルディ・アルバ、スアレスの3人で4ゴールをゲット!
ブスケッツに関して、著名な経済学者のエンリク・ジョベ氏は、『SPORT』紙のコラムで「ストリートサッカーの守護神であり、見せかけではない職人芸を武器に、真のサッカーの勝利を体現してきた。ブスケッツという選手は、サッカーを複雑にしないという自ら課したルールを基に、シンプルなプレーをさらにシンプル化する能力によって理解される。自らの意思でアンチヒーローになる道を選び、目立たず、見えないところで働き、チームメイトの尊敬を勝ち取った」と、周りのスター選手を陰で引き立たせた功績を評価した。
アルバについてはバルセロナに拠点を置くスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』の編集長、サンティ・ノジャ氏が、「左SBとしてサッカー史上誰よりもラスト10メートルにおけるプレー選択を理解していた。いつマイナス方向にパスを出すべきか、いつクロスでアシストすべきか、いつドリブルすべきか、いつシュートを打つべきか。彼は若い頃、スピードとテクニックを兼ね備えたウイングだった。その経験を活かし、最も判断力が求められるエリアで卓越した能力を発揮してトップにのし上がった」と長年の活躍を支えたプレー面の特徴を解説している。
今後焦点となってくるのは、同じ“元バルサ組”のメッシとルイス・スアレスの動向だ。2人とも今年いっぱいでマイアミとの契約が切れる。引退がより近いと見られているのがスアレスだ。スポーツサイト『BOLAVIP』は180度の転換がない限り、「スアレスもブスケッツらと同じ運命を受け入れるだろう」と予測している。現役続行を難しくしているのが、バルサ時代から悩まされ続けている膝の痛みだ。マイアミの共同オーナーのホルヘ・マス氏はその怪我の深刻さを踏まえ、「スアレスが何を望むか、もう1年、あるいはそれ以上プレーしたいかは、すべて彼次第だ。彼の身体にプレーを続ける余力があるかどうか。精神的なものではなく、体調的なものだと思う」と語っている。
一方でメッシは残留に傾いているようだ。米メディア『The Athletic』は、「アルゼンチン人スターは最終決定をまだ下していない」と報じる中、残留説を後押ししているのが、アルゼンチン代表の盟友でもあるロドリゴ・デ・パウルの存在だ。今夏、アトレティコ・マドリーから加入したが、米スポーツ専門局『ESPN』は、「デ・パウルはメッシが2026年のシーズン終了までマイアミに留まる確約を得て、移籍を受け入れた」と伝えている。メッシはすでにウルグアイ代表からの引退を表明しているスアレスとは異なり、来年W杯を控えている。コンディションを維持するためにも、このままマイアミでプレーするのが合理的な選択であるのは間違いない。
文●下村正幸
【動画】メッシ、ジョルディ・アルバ、スアレスの3人で4ゴールをゲット!
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