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海外サッカー

「DFが足りない」――バルサに迫る守備崩壊の危機、冬補強の最優先は“左利きCB”

下村正幸

2026.01.07

クバルシ(左)とアラウホ(右)。ここに左利きのCBをひとり加えたい。(C)Getty Images

クバルシ(左)とアラウホ(右)。ここに左利きのCBをひとり加えたい。(C)Getty Images

 バルセロナが冬の移籍市場でDFラインを補強する可能性が高まっている。きっかけとなったのは、先月20日に起きたアンドレアス・クリステンセンの負傷だ。練習中に左ひざの前十字靱帯を部分断裂する重傷を負い、スペイン紙『AS』は全治4~5か月と報道。回復状況次第では、今シーズン中の復帰がかなわない可能性も指摘されている。
 
 一方、精神的な問題で約1か月戦線を離れていたロナルド・アラウホはチームに復帰したものの、デリケートな事情を考慮すれば、完全な戦力として計算できるまでには慎重なプロセスが必要だろう。エリク・ガルシアはアンカー起用が増え、ハンジ・フリック監督は本職が左SBのジェラール・マルティンをCBに回し、若きパウ・クバルシと組ませる応急処置でこの難局をしのいでいる。

 しかし、DFの駒不足は深刻だ。指揮官とスポーツディレクターのデコが最優先課題として挙げているのは「左利きのCB」。昨夏に退団したイニゴ・マルティネスのような存在がいれば、ビルドアップの質は大きく向上する。ジャーナリストのリカルド・トルケマダ氏も「左利きCBの不在は、バルサの生命線であるビルドアップを制限する」と指摘。左サイドのパスコースが自然に開くことで相手守備にズレが生じ、ペドリへの縦パスや逆サイドへの展開が格段にスムーズになると、その戦術的価値を強調している。
 
 候補としては、ネイサン・アケー(マンチェスター・シティ)やマルコス・セネシ(ボーンマス)らの名前が挙がる。ただし、『Mundo Deportivo』紙は、収入と支出の均衡を求める「1対1ルール」に縛られる現状では、実力者の獲得は極めて困難だと報じる。高給取りのマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが退団すれば状況は変わるが、その可能性は低い。

 こうした中、OBや識者の間では意見が分かれる。伝説的CBのミゲリ氏はアラウホへの全面的な信頼を主張。一方、『Sport』紙の元編集長エルネスト・フォルチ氏は「冬の市場での補強は奇跡に近い」とし、ラ・マシア活用の重要性を説く。実際、バルサBの190センチの左利きCB、アルバロ・コルテスを推す声も強まっている。

 さらに現実味を帯びているのが、ジョアン・カンセロ(アル・ヒラル)の半年レンタルでの復帰案だ。本人が年俸の大部分の放棄を受け入れる姿勢を見せており、財政面の負担は小さい。理想像とは異なるものの、その多才さは選択肢を広げる。

 フリック監督は「DFがあと1人必要だ。ただし理にかなった補強でなければならない」と明言。限られた条件の中で、バルサは難しい決断を迫られている。

文●下村正幸

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