セリエA開幕節最大の注目カードだった月曜夜のローマ対フィオレンティーナは、立ち上がりから主導権を握ったローマが、ドニエル・マレンのハットトリック(アシストはいずれもパウロ・ディバラ)などでフィオレンティーナを圧倒し、4-0の一方的勝利を飾った。
ファビオ・グロッソ新監督を迎え、陣容も大きく入れ替える「ルネサンス」でクラブ創立100周年のシーズンに臨んだフィオレンティーナは、構築途上のチームのアイデンティティーよりも、格上の対戦相手に対する対策と適応に軸足を置いたゲームプランが完全に裏目に出た格好。対策が十分に機能しなかったばかりか、チームとして目指すスタイルや強みも見せることができないまま、やられっぱなしで90分を終える結果となった。
一方、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ体制2年目を迎えたローマは、すでにチームが高い完成度に達しているだけでなく、絶対的エースであるディバラのコンディションも良好で、戦力的にも戦術的にも明らかにフィオレンティーナより一枚上だった。19歳の新戦力ロドリゴ・モラも含めて全員が本来の持ち味とクオリティーを発揮し、文句のつけようのないパフォーマンスでの白星発進となった。
両チームのスターティングラインアップは次の通り。
ローマ(3-4-1-2)
GK:ミル・スビラール
DF:ジャンルカ・マンチーニ、エバン・エンディカ、マリオ・エルモソ
MF:エマヌエレ・ルッリ、ブライアン・クリスタンテ、マヌ・コネ、ウェズレイ
OMF:ロドリゴ・モラ
FW:パウロ・ディバラ、ドニエル・マレン
フィオレンティーナ(4-3-3)
GK:ダビド・デ・ヘア
DF:ドド、ドラグシン、ルカ・ラニエリ、ジョアン・マリオ
MF:シェール・エンドゥール、ニコロ・ファジョーリ、マルコ・ブレシアニーニ
FW:フランコ・マスタントゥオーノ、マテオ・ペレグリーノ、アルテュール・アッタ
ローマのガスペリーニ監督が「前3人」の構成を2+1ではなく1+2としたのは、フィオレンティーナのビルドアップに対して、ディバラ、マレンの2トップを相手の2CB、トップ下のモラをアンカーのファジョーリと噛み合わせ、ピッチ全域で完全にマンツーマンの関係を作ること、そしてそれ以上に、ディバラとマレンが近い距離で連携して、敵の2ライン(MFとDF)間で質的優位を作り出すことが狙いだったと読み取れる。
そしてその狙いは完全に奏功する結果となった。それを示すのは何よりも、ローマが最初の60分に決めた3得点がいずれも2トップのコンビネーションによって生まれたこと。そして、フィオレンティーナのビルドアップはローマのハイプレスによってほぼ完全に封じられ、GKデ・ヘアからCFペレグリーノへのロングボール以外の選択肢がほとんど使えなかったことだ。
もちろん、前線の配置ひとつで試合の展開が決定付けられるものではない。しかし、ローマが自ら作り出したこの優位性を最大限に活かしたのに対し、フィオレンティーナがそれを解消する対抗策を持たないままに試合が進み、一方的な展開をもたらしたことは否定のしようがない。
フィオレンティーナが後方からのビルドアップを放棄し、ロングボールに攻撃を依存したのは、ローマの武器であるマンツーマンハイプレスに正面から挑むことを嫌った、当初からのゲームプランだったのかもしれない。実際、フィオレンティーナがゴールキックや自陣からのリスタートで中盤を経由したビルドアップを試みる場面はほとんど見られなかった。
問題は、このロングボールによるダイレクトアタックがほとんど機能しなかったことだ。ターゲットとなった新戦力ペレグリーノは、192センチの大型CFで、まさにDFを背負ってロングボールを収める仕事を得意とするタイプではある。しかしこの日は、空中戦勝率20%というデータが示すように、マッチアップしたエンディカとのデュエルで明らかな劣勢に立たされ、攻撃の起点として機能することができなかった。
ロングボールが収まらず、セカンドボールも拾えなければ逆襲を受ける場面が増えるのは道理。セカンドボール争いに飛び出したMF陣と押し上げ切れない最終ラインの間延びした陣形から背走を強いられると、広がった2ラインの間にパスを通され、そこでディバラやマレン、時にはモラに前を向いて仕掛けられる困難な状況が、前半から繰り返し生まれることになった。
27分に生まれた先制ゴールはその典型だ。自陣左サイドでロングボールを巡るデュエルを制したローマが逆襲に転じ、ピッチ中央を持ち上がったクリスタンテから、右サイドの2ライン間でフリーのディバラに縦パス。前を向いたディバラが相手4人に囲まれながらゴールに向かって強引に仕掛け、そのままペナルティーエリアに進入してゴール前中央で待つマレンへ。オランダ代表FWは、左右のヒールで素早くボールを動かして目の前に立つドドをかわすと、3タッチ目の左足でゴール右隅にボールを流し込んだ。
そのまま1-0で折り返した前半のボール支配率は67%対33%でローマの圧倒的優勢。決定機もローマの1.05xG(ゴール期待値)に対してフィオレンティーナは0.05に留まった。フィオレンティーナが少しでも攻勢に転じたのは、セカンドボールやこぼれ球を拾って、マスタントゥオーノ、アッタが前を向いた時くらい。しかしともに単独での打開を試みるだけで周囲との連携がほとんどなく、危険な状況はまったく生まれなかった。
ファビオ・グロッソ新監督を迎え、陣容も大きく入れ替える「ルネサンス」でクラブ創立100周年のシーズンに臨んだフィオレンティーナは、構築途上のチームのアイデンティティーよりも、格上の対戦相手に対する対策と適応に軸足を置いたゲームプランが完全に裏目に出た格好。対策が十分に機能しなかったばかりか、チームとして目指すスタイルや強みも見せることができないまま、やられっぱなしで90分を終える結果となった。
一方、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ体制2年目を迎えたローマは、すでにチームが高い完成度に達しているだけでなく、絶対的エースであるディバラのコンディションも良好で、戦力的にも戦術的にも明らかにフィオレンティーナより一枚上だった。19歳の新戦力ロドリゴ・モラも含めて全員が本来の持ち味とクオリティーを発揮し、文句のつけようのないパフォーマンスでの白星発進となった。
両チームのスターティングラインアップは次の通り。
ローマ(3-4-1-2)
GK:ミル・スビラール
DF:ジャンルカ・マンチーニ、エバン・エンディカ、マリオ・エルモソ
MF:エマヌエレ・ルッリ、ブライアン・クリスタンテ、マヌ・コネ、ウェズレイ
OMF:ロドリゴ・モラ
FW:パウロ・ディバラ、ドニエル・マレン
フィオレンティーナ(4-3-3)
GK:ダビド・デ・ヘア
DF:ドド、ドラグシン、ルカ・ラニエリ、ジョアン・マリオ
MF:シェール・エンドゥール、ニコロ・ファジョーリ、マルコ・ブレシアニーニ
FW:フランコ・マスタントゥオーノ、マテオ・ペレグリーノ、アルテュール・アッタ
ローマのガスペリーニ監督が「前3人」の構成を2+1ではなく1+2としたのは、フィオレンティーナのビルドアップに対して、ディバラ、マレンの2トップを相手の2CB、トップ下のモラをアンカーのファジョーリと噛み合わせ、ピッチ全域で完全にマンツーマンの関係を作ること、そしてそれ以上に、ディバラとマレンが近い距離で連携して、敵の2ライン(MFとDF)間で質的優位を作り出すことが狙いだったと読み取れる。
そしてその狙いは完全に奏功する結果となった。それを示すのは何よりも、ローマが最初の60分に決めた3得点がいずれも2トップのコンビネーションによって生まれたこと。そして、フィオレンティーナのビルドアップはローマのハイプレスによってほぼ完全に封じられ、GKデ・ヘアからCFペレグリーノへのロングボール以外の選択肢がほとんど使えなかったことだ。
もちろん、前線の配置ひとつで試合の展開が決定付けられるものではない。しかし、ローマが自ら作り出したこの優位性を最大限に活かしたのに対し、フィオレンティーナがそれを解消する対抗策を持たないままに試合が進み、一方的な展開をもたらしたことは否定のしようがない。
フィオレンティーナが後方からのビルドアップを放棄し、ロングボールに攻撃を依存したのは、ローマの武器であるマンツーマンハイプレスに正面から挑むことを嫌った、当初からのゲームプランだったのかもしれない。実際、フィオレンティーナがゴールキックや自陣からのリスタートで中盤を経由したビルドアップを試みる場面はほとんど見られなかった。
問題は、このロングボールによるダイレクトアタックがほとんど機能しなかったことだ。ターゲットとなった新戦力ペレグリーノは、192センチの大型CFで、まさにDFを背負ってロングボールを収める仕事を得意とするタイプではある。しかしこの日は、空中戦勝率20%というデータが示すように、マッチアップしたエンディカとのデュエルで明らかな劣勢に立たされ、攻撃の起点として機能することができなかった。
ロングボールが収まらず、セカンドボールも拾えなければ逆襲を受ける場面が増えるのは道理。セカンドボール争いに飛び出したMF陣と押し上げ切れない最終ラインの間延びした陣形から背走を強いられると、広がった2ラインの間にパスを通され、そこでディバラやマレン、時にはモラに前を向いて仕掛けられる困難な状況が、前半から繰り返し生まれることになった。
27分に生まれた先制ゴールはその典型だ。自陣左サイドでロングボールを巡るデュエルを制したローマが逆襲に転じ、ピッチ中央を持ち上がったクリスタンテから、右サイドの2ライン間でフリーのディバラに縦パス。前を向いたディバラが相手4人に囲まれながらゴールに向かって強引に仕掛け、そのままペナルティーエリアに進入してゴール前中央で待つマレンへ。オランダ代表FWは、左右のヒールで素早くボールを動かして目の前に立つドドをかわすと、3タッチ目の左足でゴール右隅にボールを流し込んだ。
そのまま1-0で折り返した前半のボール支配率は67%対33%でローマの圧倒的優勢。決定機もローマの1.05xG(ゴール期待値)に対してフィオレンティーナは0.05に留まった。フィオレンティーナが少しでも攻勢に転じたのは、セカンドボールやこぼれ球を拾って、マスタントゥオーノ、アッタが前を向いた時くらい。しかしともに単独での打開を試みるだけで周囲との連携がほとんどなく、危険な状況はまったく生まれなかった。




