2022年ワールドカップ・アジア2次予選が9月5日に開幕。日本は10日に行なわれるミャンマー戦からがスタートとなるが、アジア各国はこの日に初戦に挑んだ。
そんななか、グループGのインドネシア対マレーシア戦が荒れに荒れたことが話題になっている。『FoxSports』アジア版が報じた。
試合は、ホームのインドネシアが12分にベト・ゴンサルヴァスのゴールで先制するも、37分にマレーシアのモハメド・スマレに同点とされる。すかさず39分にインドネシアがゴンサルヴァスが2点目を奪って突き放したが、66分、90+7分にマレーシアにゴールを許し、2-3でホームチームが敗れた。
異変が起きたのは、75分のことだ。2-2と同点にされた展開にエキサイトしたインドネシアのファンが、スタジアムの一部に隔離されていたマレーシアサポーターのエリアに侵入。さらにインドネシアのサポーターが集結したスタンドで、対戦相手を侮辱するコレオグラフィーを示したことで衝突が激化した。
主審は試合を止め、約8分間試合を中断。警備スタッフ等に確認を取ってから試合を再開したが、後半アディショナルタイムに3点目を奪われてインドネシアが敗北すると、激怒したインドネシアのサポーターが暴走し、客席から飛び出し、火炎瓶や発煙筒などがピッチに投げ込まれるという事態に発展した。
試合後も、インドネシアのサポーターはスタジアムに居残り続け、暴動は収まらず。マレーシア代表の面々は、大勢の警官に警備され、チームバスではなく警察の装甲車に乗ってスタジアムを離れる様子が目撃されている。 一連の暴動について、マレーシアサッカー協会はサッカー連盟(FIFA)に苦情を提出する準備を進めているという。
そして、暴動を実際に目撃したインドネシア代表の主将を務めるGKアンドリタニ・アルディヤサは、試合後に現地メディアの取材に応じて「インドネシアの名を傷つける行動だ」とコメントしている。
「2-3で試合に敗れたことはとてもつらいし、悲しい。失望した。けれど、それ以上にスタジアムで目撃した出来事のほうがよっぽど苦痛だった。スポーツではないトラブル、事件はインドネシアの名前に傷をつけるだけだ。こんなことは起きてはならないし、サポーターには辛いだろうけれど、スポーツでの結果は受け入れるべきなんだ」
また、インドネシアのスポーツ省にあたる組織のイマー・ムナラウィ大臣は「本当に申し訳ない。インドネシアの国民と政府を代表としてマレーシアの皆に謝罪を伝えたい。暴動を起こしたものは警察に確保されるべきだと認識している。スポーツに暴力は持ち込まれるべきものではない」と陳謝した。
これを受けて、マレーシアスポーツ省のサイド・サディク大臣は「事件を非難するインドネシアの体制を支持する。こうした問題を一緒に解決するため、友情を維持し、協力する必要がある」と声明を発表している。
インドネシアは9月10日、西野朗監督率いるタイ代表をホームに迎える。厳重な警備体制が敷かれるようだが、熱狂的なサポーターの行き過ぎた行動を果たして抑え込めるのか……。現地でも不安が広がっているようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
そんななか、グループGのインドネシア対マレーシア戦が荒れに荒れたことが話題になっている。『FoxSports』アジア版が報じた。
試合は、ホームのインドネシアが12分にベト・ゴンサルヴァスのゴールで先制するも、37分にマレーシアのモハメド・スマレに同点とされる。すかさず39分にインドネシアがゴンサルヴァスが2点目を奪って突き放したが、66分、90+7分にマレーシアにゴールを許し、2-3でホームチームが敗れた。
異変が起きたのは、75分のことだ。2-2と同点にされた展開にエキサイトしたインドネシアのファンが、スタジアムの一部に隔離されていたマレーシアサポーターのエリアに侵入。さらにインドネシアのサポーターが集結したスタンドで、対戦相手を侮辱するコレオグラフィーを示したことで衝突が激化した。
主審は試合を止め、約8分間試合を中断。警備スタッフ等に確認を取ってから試合を再開したが、後半アディショナルタイムに3点目を奪われてインドネシアが敗北すると、激怒したインドネシアのサポーターが暴走し、客席から飛び出し、火炎瓶や発煙筒などがピッチに投げ込まれるという事態に発展した。
試合後も、インドネシアのサポーターはスタジアムに居残り続け、暴動は収まらず。マレーシア代表の面々は、大勢の警官に警備され、チームバスではなく警察の装甲車に乗ってスタジアムを離れる様子が目撃されている。 一連の暴動について、マレーシアサッカー協会はサッカー連盟(FIFA)に苦情を提出する準備を進めているという。
そして、暴動を実際に目撃したインドネシア代表の主将を務めるGKアンドリタニ・アルディヤサは、試合後に現地メディアの取材に応じて「インドネシアの名を傷つける行動だ」とコメントしている。
「2-3で試合に敗れたことはとてもつらいし、悲しい。失望した。けれど、それ以上にスタジアムで目撃した出来事のほうがよっぽど苦痛だった。スポーツではないトラブル、事件はインドネシアの名前に傷をつけるだけだ。こんなことは起きてはならないし、サポーターには辛いだろうけれど、スポーツでの結果は受け入れるべきなんだ」
また、インドネシアのスポーツ省にあたる組織のイマー・ムナラウィ大臣は「本当に申し訳ない。インドネシアの国民と政府を代表としてマレーシアの皆に謝罪を伝えたい。暴動を起こしたものは警察に確保されるべきだと認識している。スポーツに暴力は持ち込まれるべきものではない」と陳謝した。
これを受けて、マレーシアスポーツ省のサイド・サディク大臣は「事件を非難するインドネシアの体制を支持する。こうした問題を一緒に解決するため、友情を維持し、協力する必要がある」と声明を発表している。
インドネシアは9月10日、西野朗監督率いるタイ代表をホームに迎える。厳重な警備体制が敷かれるようだが、熱狂的なサポーターの行き過ぎた行動を果たして抑え込めるのか……。現地でも不安が広がっているようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部