海外サッカー

ボタフォゴでの影響力を増している本田圭佑。新ユニホームのモデル起用もその証?

THE DIGEST編集部

2020.09.30

本田は左足首や筋肉系の痛みを考慮し、現地29日に行なわれるバイーア戦の欠場が決定している。(C)Getty Images

 今年1月にブラジルのボタフォゴに加入し、3月14日のリオ選手権バングー戦でPKからゴールを挙げるというデビューを飾った本田圭佑。紆余曲折を経ながらも、着実にチーム内での存在感を高めて、尊敬を勝ち取っているようだ。

 名門ミランなどでプレーした日本のスーパースターは、ボタフォゴでもチームを代表する存在のひとりであると改めて示されたのが、2020-21シーズンのユニホーム発表。9月29日(現地時間)にクラブがSNSなどで披露した新デザインのモデルを務めたのは、長身FWのマテウス・バビと本田の2人だった。

 昨年来にイタリア『カッパ』社とのパートナーシップを結んだチームの装いは、新たに「夢の実現」というテーマを採用しており、本田、そして今年7月にヘルタ・ベルリンから移籍した元コートジボワール代表のサロモン・カルーという2人のスターこそが、テーマを体現する存在なのだとクラブは説明している。

 伝統を重視したシンプルな新デザインのユニホームについては、賛否両論あるようだが、SNSでは「ユニホームよりもチームの成績をどうにかしてくれ」というファンの声が少なからず見受けられた。
 
 彼らの思いはもっともで、ボタフォゴは現在、ブラジル全国選手権で20チーム中18位に沈んでいる。ここまでわずか1勝止まりというのも深刻だが、より目立つのは引き分けの多さ(8)だ。

 これについて、本田は『ESPN』のインタビューで、「原因は1つの大きなものではなく、細かいことを1つずつ解決していくしかない。若い選手が多いことも忘れてはいけないだろう。フラメンゴやサンパウロといったビッグクラブのように経験豊富な選手が多くない。そういった満足のいかない状況ではあるが、地道に改善するしかない」と答えている。

 本田自身は、入団以降、満足のいくプレーができずに批判を受けたり、前半で交代させられる時期もあったが、チームともども尻に火が付いた状態で迎えたコパ・ド・ブラジルのヴァスコ戦(9月18、23日)で、ボランチとして攻守両面で効果的なプレーを見せ、次ラウンド進出に大きな貢献を果たした。

 サポーターからの信頼を再び取り戻した本田だが、疲労への考慮や左足首や筋肉系を痛めていることもあって、ブラジル全国選手権では前節に続き、29日に行なわれるバイーア戦の欠場が決定している。

 1-1に終わった23日の前節アトレチコ・ゴイアニエンセ戦について、ブラジルのメディア『UOL』は「本田のいないチームは予想を下回るレベルの攻撃パフォーマンスだった」と報じており、"日本のスーパースター"は今、サッカー王国でもその影響力を強めているようだ。

構成●THE DIGEST編集部
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