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「フロントスリーを脅かす」 南野拓実とジョッタの有用性をリバプール地元紙が説く

THE DIGEST編集部

2020.10.22

南野(左)とジョッダ(右)に対する地元メディアの評価はすこぶる高い。(C)Getty Images

 リバプールは10月21日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ初戦で、アヤックスを1-0で下した。

 モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノによる強力3トップ「フロントスリー」はこの試合でもスタメンを飾り、35分にはマネの個人技が相手DFのオウンゴールを誘発して決勝点を生み出したが、後半にはペースダウンし、59分で3人ともベンチに下がっている。

 代わりに入ったのが、南野拓実、ディオゴ・ジョッタ、ジェルダン・シャキリで、南野は"偽9番"として攻撃のビルドアップに頻繁に絡んだ他、惜しいミドルも放ち、ジョッタはカウンターから効果的なプレーを何度も披露してみせた。

 ひとつの試合の中で対照的な姿を見せたことで、バックアップ組がその有用性を改めて示すことになったが、これをリバプールの地元紙『Liverpool Echo』は重視し、「ジョッタと南野がフロントスリーを脅かすほどの問題を提起した」と報じている。

「フロントスリーがアヤックスに対してあまりダメージを与えられないという予期せぬ事態に対し、5人の交代が許されるというルールを利用してクロップ監督が一気に3人の総入れ替えを断行した結果、前線に強さが生まれ、アヤックスに生まれていた"安堵感"が一気に失われた」
 
 こう振り返った同メディアは、「ジョッタは傑出した存在であり、ウォルバーハンプトンから4100万ポンド(約57億円)で加入して以来、印象的なプレーを披露し続けている」と新加入のポルトガル代表アタッカーを称賛した後、25歳の日本人についても言及している。

「南野は残念ながらここ数週間、プレー時間が限られているが、調子を落としているフィルミーノに比べると、明らかに活気がある」

 リバプールは15日以内にCL2試合を含む5つの重要な試合を戦うことを余儀なくされているが、この過密日程をフロントスリーだけで乗り切ることは厳しいと同メディアは指摘し、「ジョッタと南野のデュオは、もはや先発出場の準備をする段階は終えていることをプレーで証明した」と訴えている。

 クロップ監督はアヤックス戦での南野について、「信じられない。彼は機械のようだ」と称賛したが、地元紙が提案するローテーションの採用を決意するだけの確信を得られているのだろうか。今季、南野がさらなる進化を遂げられのかが、非常に楽しみである。

構成●THE DIGEST編集部