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「ここにクボあり!」「幸せな主人公」初スタメンで大活躍の久保建英を各国メディアが賛辞

THE DIGEST編集部

2020.10.23

ELで初スタメンを飾った久保は、1ゴール2アシストと結果を残した。(C)Getty Images

 10月22日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージが開幕し、グループIではビジャレアルがトルコのシワススポルを5-3で下して、白星スタートを切った。

 点の取り合いとなった一戦、その口火を切るゴールを13分に挙げたのは、ビジャレアル加入から公式戦7試合目にしてついにスタメン入りを果たした久保建英。右インサイドハーフの19歳はサムエル・チュクウェゼのミドルを相手GKが弾いたところを詰め、先制点をホームチームにもたらす。

 4日前(ラ・リーガ第6節のバレンシア戦)の今季初アシストに続いて、初ゴールを決めた久保は、さらに20分にはカルロス・バッカに縦パスを通して追加点をアシスト、そして57分にはCKのキッカーとしてファン・フォイのヘディングゴールを引き出した。

 90分間ピッチに立ち続け、1ゴール2アシストという結果を残したことについて、久保は「個人的には満足している。今後もゴールやアシストを積み重ねていきたい」とコメント。一方、これまで久保の起用に慎重だったウナイ・エメリ監督は、「期待通りの仕事をしてくれた」と、大役を果たした少年の労をねぎらった。

 気になるのは、次戦(25日のラ・リーガ第7節カディス戦)以降の起用法だが、久保は「誰がプレーするかは監督が決めること。全ての選手が先発で出場したいと思っている。今日は結果を残すことができた。次はどうなるか、週末になれば分かるだろう」と語り、指揮官がそれに言及することはなかった。

「まずはグループステージで1試合1試合を戦っていかなければならない。次ラウンド以降について考えるのは、それが終わってから」と、初戦での勝利に浮かれることなく、慎重な姿勢を崩さなかった久保だが、メディアはこの一戦での彼のパフォーマンスを手放しで称賛している。
 
 日刊紙『MARCA』は「ここに久保あり!」と題した記事の中で、「ストライカーの背後でプレーをすると、もう相手は制御不能だった」と評し、先制点については「最もスマートに試合を動かした」、バッカへのアシストは「パーフェクト」と絶賛。「ポジションを変えても主役であり続けた。成長を示した彼は、今後もスタメンであり続けるだろう」と綴った。

 一方、『AS』は「ビジャレアルが4-4-2にすると、久保はライン間で相手の守備をすり抜けられるスペースを幾つも見つけた。相手がそれに気づいた時には、もうスコアは2-0になっていた。ゴール、アシストで素晴らしい前半を演出した彼は、後半も別の贈り物をチームにもたらした」と記している。

 同メディアはまた、バッカへのアシストシーンの動画を公開し、「世界のエリートである久保のプレーをご覧あれ! 彼にボールを渡せばこのようなパスが出される」「日本人にとって、『イエローサブマリン』に到来して以来のベストゲーム」との文章を添えた。

「ゴールと感情のルーレットの中で、久保は幸せな主人公であり、そのスイートな左足でゴールと2つのアシストの作者でもあった」

 こうおしゃれに表現したのは、日刊紙『El Pais』。一方、地元紙『el desmarque』は「狂った点の取り合いで輝いた久保」、国外ではイタリアのメディア『TUTTOmercatoWEB』が「久保のパフォーマンスが際立った」と伝えている。

 最後にUEFAは公式サイトで、前半終了の時点でそのプレーを絶賛していたが、試合後はユーザーの投票によって決まる「PLAYER OF THE WEEK」の候補に、ゴールとアシスト、そしてパス成功率80%を記録した久保を、ベンフィカのダルウィン・ヌネス、スパルタ・プラハのユスフ・ヤズジュ、レスターのケレチ・イヘアナチョとともにノミネートした。

構成●THE DIGEST編集部
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