海外サッカー

ユニホームの売り上げは驚異の2400%増!ベンゼマのEURO電撃招集に賛否両論、 “将軍”プラティニの意見は――

THE DIGEST編集部

2021.05.24

約6年ぶりにレ・ブルーの一員となったベンゼマ。その招集には様々な声が飛んでいる。(C)Getty Images

 来月11日に開幕するEURO2020に向け、各国代表が登録メンバーの発表を進めるなかで、サプライズを起こしたのは、フランスだ。今月19日に行なわれた会見で約6年ぶりにカリム・ベンゼマの招集を決めたのだ。

 現在33歳のベンゼマは、2015年に代表の同僚だったマテュー・ヴァルビュエナへのいわゆる「セックステープ恐喝事件」により、レ・ブルー(フランス代表の愛称)から"追放"。ディディエ・デシャン監督はおろかサッカー連盟からも頑なに復帰を拒まれてきた。

 今シーズンもレアル・マドリーで、23ゴール・9アシストと好調を維持していたとはいえ、電撃的な帰還に変わりはない。一時は不仲説も囁かれたデシャン監督も「この決定を下すために、私は反省をした。私はこの話が必要だったし、彼もこの話が必要だった。これを事件にしたくない」とコメント。これまでのわだかまりを水に流すかのような振る舞いを見せている。

 フランス代表から外されてからの6シーズン、ラ・リーガで105ゴールを奪ってきた点取り屋の復帰は、国民の待望ではあった。「今現在、地球上で最も市場価値の高い選手はベンゼマかもしれない」と記した『Unisports』が伝えた「メンバー発表後にフランス代表のユニホームの売り上げが2400パーセントも急増した」というニュースは、その裏付けとも言えるだろう。

 この電撃復帰は、レジェンドからも注目を集めている。「彼がどれだけ良い選手かは明白だ」と語ったのは、"将軍"の愛称で親しまれたミッシェル・プラティニだ。

「ベンゼマはかならずいい効果をもたらすと思う。彼は自分自身を輝かせながら、キリアン・エムバペをも光らせることができるはずだ。なぜなら、マドリーではクリスチアーノ・ロナウドをサポートしながら生きてきた選手だからね」
 
 一方で、問題児の側面も持つベンゼマに対して不安の声が全くないわけではない。英専門メディア『Football 365』は「なぜ今呼ぶのか? 彼を戻すのは過去を考えてもあまりにリスキーだ」と厳しい見解を寄せている。

「たしかにベンゼマはフランス史上最高のストライカーであり、今なおトッププレーヤーとして君臨する歓迎すべき選手だ。しかし、彼と衝突してきた選手は少なくない。そういう内部に亀裂をもたらしかねない選手をなぜこのタイミングで呼ぶのか? 

 知っての通り、フランスは彼なしでもエムバペやグリエーズマンといった世界的なタレントを擁してロシアで世界王者となった。それでもベンゼマが招集されたのは決して必然ではない。ましてやデシャンの独断的な判断ではないと考えられる」

 はたして、21年ぶりの欧州制覇を目指すフランスにとって、今回のサプライズは、吉とでるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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