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海外サッカー

「違いを見せる選手」マジョルカ指揮官が高評価する久保建英への様々な期待!ピッチ外での貢献に対する指摘も

THE DIGEST編集部

2021.09.02

新天地でも期待を集める久保。マジョルカでの活躍をステップアップの材料とできるか。(C)Getty Images

新天地でも期待を集める久保。マジョルカでの活躍をステップアップの材料とできるか。(C)Getty Images

 現在は日本代表チームに合流し、カタール・ワールドカップ出場権を懸けた戦いに集中している久保建英。この20歳は今季、レアル・マドリーからのレンタルとして2年ぶりにマジョルカに復帰したが、新天地での影響度について様々な現地メディアが言及している。

 スペイン・マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、マジョルカのルイス・ガルシア・プラザ監督の久保に対するコメントを紹介。「クボは多くのことを期待されている選手だ。彼は2年前に選手として大きく成長したマジョルカを選んだ。我々にとって彼は、重要な選手となった。我々はクボとともにいることを喜んでおり、今季、彼が重要な進化を遂げることを望んでいる。違いを見せる選手だ」と期待を寄せている。

 ここまでトップ下、右サイドでチャンスメイクに貢献し、存在感を示して久保。まだラ・リーガ3試合を終えただけとはいえ、マドリー、アトレティコ・マドリー、バルセロナといった上位勢と同じ勝点7を記録して6位につけるというチームの好調ぶりも相まって、今季のレンタル先の選択は、昨季とは違って正解だったという見方が強い。

 スポーツ専門メディア『sportskeeda』も、「今夏のラ・リーガにおけるレンタル移籍ベスト5」で、ヤンヘル・エレーラ(エスパニョール)、ユスフ・デミール(バルサ)、エクトル・ベジェリン(ベティス)、アントワーヌ・グリエーズマン(A・マドリー)とともに、久保を選定。以下のように寸評を綴っている。

「非常にトリッキーでテクニカルなウィングであるクボのキャリアは、厳密に言えばうまくはいっていない。所有元クラブではまだプレーできず、2019-20シーズンのマジョルカで成功したものの、昨季はビジャレアルとヘタフェで苦戦。しかし今季、マジョルカでのキャリアを再開した彼は、フェル・ニーニョ、イ・ガンインといった新たな若い仲間たちと繋がり、自身の最高の姿を再発見しようとしている」
 
 このビジャレアル時代の同僚であるスペインのホープ、そして何かと久保と比較されてきた韓国人選手との、「20歳トリオ」に注目しているのが、スペインの通信社『EFE』である。この3人の融合を「マジョルカのファンに、より大きな夢を見させる」と評する同メディアは、さらに「これほどの若い逸材が揃ったのは、ディエゴ・トリスタンやアルベルト・ルケがリザーブチームに所属していた1990年代以来だ」とも記した。

 このように、ピッチ上でのさらなる貢献が期待できる久保だが、スポーツビジネスの専門メディア『PALCO23』は、彼の別の面での効果を指摘。ホームスタジアム「ソン・モイシュ」の大改装(スタンドの増設や陸上トラックの撤去等)やスポーツ施設の建設を計画をするなど、規模拡大を狙うマジョルカにおいて、久保がクラブのブランドの国際化に貢献しており、また日本の株式会社タイカとのメインスポンサー契約をもたらすなど、その復帰が非常に収益性の高いものとなったと紹介している。

 所有元のマドリーが久保を高く評価する理由として、そのプレーだけでなく、アジアでのマーケティング開拓において重要な役割を担うことが挙げられている久保だが、その見方の正しさは今季のマジョルカで示されているようだ。そのピッチ内外での影響力は今後、さらに強くなっていくだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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