日本代表

「もっと楽に勝てた」サウジの快勝劇だった森保ジャパンとの一戦を中東メディアはどう伝えた?「日本は凍りついたまま」

THE DIGEST編集部

2021.10.08

サウジアラビアに0-1で敗れた日本。たった1点であったが、この日の森保ジャパンには相当な重みとなった。(C)REUTERS/AFLO

 6万人の大サポーターが押し寄せた敵地で、サムライブルーの戦士たちは苦境に立たされた。

 現地時間10月7日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選で、日本代表はサウジアラビア代表と対戦。再三の決定機がありながらモノにできずにいると、71分に柴崎岳の吉田麻也へのバックパスが逸れたところから、フェラス・アルブリカンに決勝点となる痛恨の一発を浴びた。

 怒涛の3連勝を飾った自国の戦士たちに、キング・アブドゥラー・スポーツシティに詰めかけたサウジ・サポーターたちが歓喜に沸いた。一方で3戦を終えて1勝2敗となった日本の面々は、7大会連続のW杯出場に黄色信号が灯る危機的状況となり、森保一監督をはじめ、各々が険しい表情を浮かべるしかなかった。

 当然、サウジアラビアの現地メディアは、この一戦を詳報。地元紙『ARAB News』は、「サウジアラビアは3連勝を飾り、オマーンに敗れていた日本は早くも2敗目だ」と伝えたうえで、「我々は最初から日本を支配し、運が良ければもっと楽に勝てた」と快勝劇をレポートした。
 
 また、国内のサッカー専門チャンネル『saudileague.com』は、「巨大な障壁である日本を下し、夢に大きく前進した」と銘打ったマッチサマリーにおいて、「前半の日本の攻撃はまさに脅威だった。シバサキやオオサコにチャンスを掴まれ、アジア最強国の気概を見せつけられた」と報道。そのうえで母国の戦士たちの強さを強調した。

「だが、グリーン・ファルコンズ(サウジ代表の愛称)は激しい闘志で立ち向かった。後半に入っても拮抗した内容が続いたが、我々の絶え間ないプレッシャーが、日本のコンピューターのように精密なプレーを狂わせた。71分にシバサキのパスミスをかっさらったアル・ブライカンが見事に先制点を挙げたのだ。

 以降は相手にふたたびペースを握られて劣勢を強いられたが、堅守で耐え凌いだ。明確なゴールで日本を破り、3連勝でサウジアラビアが暫定で首位に立った。我々が夢に近づいた一方で、日本は3ポイントで凍りついたままだ」

 文字通り後がなくなった日本。10月12日にホームでオーストラリアと対戦するが、必勝が求められる森保ジャパンは、強敵から勝点3を掴みとれるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部