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カラバオ杯強行出場の冨安健洋、現地メディアからは“アーセナル加入以来最低“の評価

THE DIGEST編集部

2022.01.22

先発起用された冨安だが、まだコンディションは上がっていないようだ。(C)Getty Images

 現地時間1月20日、カラバオカップ準決勝のセカンドレグが行なわれ、アーセナルは0-2でリバプールに敗北。合計スコア0-2で敗退となり、4年ぶりの決勝進出はならなかった。

 敵地での初戦をスコアレスドローで乗り切り、プレミアリーグ創設の1992-93シーズン以来となるリーグ杯獲得に王手をかけようとしていた「ガナーズ」は、本拠地エミレーツでの一戦で先にFKから好機を掴むも、アレクサンドル・ラカゼットのシュートはクロスバーに阻まれ、逆に16分にディオゴ・ジョッタの技巧的なドリブルシュートで先制される。さらに77分にもジョッタの抜け出しを許して2点目を奪われ、あえなく夢は潰えた。

 この1失点目でドリブルを開始したジョッタのフェイントで逆をとられて簡単に置き去りにされてしまったのが、右足ふくらはぎの負傷が癒え、公式戦3試合ぶりの出場を果たした冨安健洋だった。現地メディアの多くは、怪我は回復したものの、試合に出場できるかどうかは疑わしいという見方を示していたが、不動の右SBはスタメンとしてピッチに登場した。
 
 しかし、失点場面に限らず、攻守で本来の姿からは程遠いパフォーマンスに終始し、コンディションが完全に戻っていないのは明らかで、ミケル・アルテタ監督も試合後、「本当はプレーさせたくなかったが、(同じ右SBの)セドリク・ソアレスやカラム・チェンバースが不在のため、起用せざるを得なかった」と厳しいチーム状況を明かすとともに、90分間、ピッチに立ち続けた冨安に対しては「信じられないほど、よくやっている」と、ほとんど練習せずにプレーした日本人DFを称賛している。

 また、失点時のジョッタにかわされた場面については「ボールを奪おうとしたところで滑った」と指揮官は擁護したが、現地メディアの見方はいずれも冨安に対して非常に厳しいものとなった。スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は「錆びついたように見えた。ジョッタの先制点の場面では簡単に振り切られ、以降も苦戦を続けた」と酷評し、10点満点の採点では守備陣で最低の「4」を与えた。