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エムバペの放った“南米軽視”発言に波紋広がる! アルゼンチン代表GKは猛反論「息もできないコロンビアでプレーしたらどうなるか」

THE DIGEST編集部

2022.05.30

パリSGとの契約延長で世界を驚かせたエムバペ。そんな彼が奇しくもブラジル・メディアで放った発言は物議を醸している。(C)Getty Images

 フランスの"怪物"が放った発言が波紋を広げ続けている。

 事の発端となったのは、5月23日(現地時間)に南米全体にネットワークを持つアルゼンチンの放送局『TNT Sports』のブラジル版で公開されたインタビューで、フランス代表FWのキリアン・エムバペが口にしたコメントだ。
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 5月21日にパリ・サンジェルマンと2025年6月までの新たな大型契約を締結したエムバペ。真偽のほどは定かではないが現地メディアなどで報じられたオファー内容(クラブ内での発言権etc.)を含めて世界に大きな驚きを提供していた23歳は、インタビュアーから「今年のカタール・ワールドカップで優勝候補になる5チームを教えてください」と問われ、笑顔で次のように答えたのだ。

「そりゃあ、もちろん一番はフランスだよ。あとはヨーロッパのいくつかのチームも候補になると思う。僕らには常にハイレベルの試合をプレーしているというアドバンテージがあるからね。たとえば、UEFAネーションズリーグとかね。ワールドカップになっても僕らは準備ができている。でも、アルゼンチンやブラジルはそのアドバンテージがないでしょ。過去の大会を見ても、常にヨーロッパ勢が勝っている」

 さらに「南米ではヨーロッパほどサッカーが進んでいない」ともキッパリと言ってのけたのである。日頃から欧州のトップコンペティションで、世界の名手たちと渡り合っている若武者からすれば、率直な意見を口にしたつもりだったのだろう。

 しかし、あまりにもストレートな物言いは"南米勢"を刺激。エムバペに対する苛立ちを露わにする選手も少なくない。そのなかでも、「アドバンテージがないでしょ」と言われてしまったアルゼンチン代表守護神は黙っていなかった。エミリアーノ・マルティネスだ。
 
 現在、プレミアリーグ古豪アストン・ビラでプレーし、欧州のレベルの高さも熟知するマルティネス。そんな29歳の名手は、母国スポーツ専門局『Tyc Sports』の取材で「彼は南米について何も知らないだろ。不公平な発言だと思うよ」と持論を語った。

「そもそもアルゼンチンにも、ブラジルにも素晴らしい選手が揃っている。それにフランスがボリビアのラパス、気温30度のエクアドル、そして息もできないコロンビアでプレーしたらどれだけ楽々とプレーするのか。どうなるのか見てみたいね。

 彼らはいつも濡れた完璧なピッチコンディションのなかでプレーしているから、南米がどういうものなのか知らないのさ。僕らは代表戦のために移動するたび、片道2日間は擁しているし、疲労困憊でトレーニングもあまりできない。でも、イングランドの選手は30分で代表練習に行けるんだ」

 欧州と南米のどちらが上であるかというような論争は、大々的にはならずとも長く議論されてきたものではある。そうしたサッカー界でくすぶり続けてきた問題に期せずして触れてしまったエムバペは、マルティネスのような批判を含んだ反論に何を想うのか。いまやサッカー界屈指のタレントとなった23歳がいかなる反応をするかは、興味深いものがある。

構成●THE DIGEST編集部

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