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“バジャドリー行き拒否”報道の久保建英に対し、翻意を促す西メディアも。「このままではマドリーの失敗例に」と警告するワケとは?

THE DIGEST編集部

2022.07.08

昨季はマジョルカでプレーした久保だが、今季はさらなるステップアップを見据えた動きがあるのか。(C) Getty Images

 レアル・マドリーの所有となってから4シーズン目を迎える久保建英の新たな所属先は、今なお決定していない。

 完全移籍を望むレアル・ソシエダに対しては、1年間のレンタルという方針を曲げないマドリーがこれを承諾せず、交渉が膠着する中で、バスクのクラブはブライス・メンデス、モハメド=アリ・チョというアタッカー2人を獲得したことで、久保獲得からは撤退したとの現地報道もある。
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 続いて、バジャドリー、オサスナ、さらにはマジョルカが3度目のレンタルに向けて名乗りを上げたともいわれているが、その中で昇格組のバジャドリーはクラブの代表者である"怪物"ロナウドが21歳の日本人アタッカーに強く執心し、現役時代の古巣であるマドリーのフロレンティーノ・ペレス会長に1年間の借用を直訴したという。

 しかし、マドリードのスポーツ紙『AS』は、久保サイドがこのカスティーリャ・イ・レオンのクラブ行きを拒否したと、ロベルト・アントリン記者のレポートとして報じている。「久保と、その代理人の優先事項は、欧州カップに出場すること」と理由を挙げているが、以前にマドリーの専門サイト『Defensa Central』は、久保がソシエダ行きに乗り気な理由として、これに言及していた。

「プロとしてのキャリアを一歩進めたい」という意思からの拒絶でもあると指摘したアントリン記者だが、「彼はこれまでマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェに在籍したが、いずれのチームにおいても決定的な存在とはならなかった。才能は疑いの余地がないが、まだ守備面などで改善の余地がある」と厳しく評する。

 そして、「実際にタケが最も輝いていたのは、バジャドリーのように昇格して1部リーグ残留を目標に戦っているマジョルカだった。レベルを上げて、ビジャレアル、ヘタフェのようなチームに貸し出されると、彼は十分なレベルを示すことができなかった」とも指摘。その上で、「優先すべきは、彼が成長するのに役立つようなプレースタイルの合うチームを見つけることであり、その点でバジャドリーのパチェタ監督の哲学と攻撃面でのアプローチは、ソシエダのそれと同様、日本人選手のクオリティーにマッチする」と主張した。
 
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「今のままでは、ルカ・ヨビッチのようなマドリーの失敗例となってしまうだろう」と危惧