不屈の魂が、再び南米の雄を打ち負かすのだろうか。サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）準決勝は現地時間13日22時（日本時間14日午前４時）より、クロアチア対アルゼンチンの好カードから始まる。

　米放送局『CNN』のベン・チャーチ記者は12日、下馬評ではリオネル・メッシ率いるアルゼンチン優位の声に反し、クロアチアを侮ってはならないと警戒する。
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　同氏は『CNN』の記事のなかで、「メッシはワールドカップの栄光まであと2試合となったが、彼の率いるアルゼンチンは、クロアチアを撃破する方法を見つけなければならない。東欧の雄は、準々決勝で優勝候補のブラジルを破り、またしても下馬評を覆してワールドカップ準決勝に進出したのだから、アルゼンチンが決勝まで勝ち進むには、それなりの努力が必要なのは間違いない」と警告する。

　その理由として、クロアチアは王国ブラジルを相手に土壇場で同点ゴールを決め、延長戦、そしてPK戦に持ち込んだ、したたかなチーム力。セレソン（ブラジル代表の愛称）の圧倒的な攻撃力を１点に抑さえ、120分フルに鍛え上げられた強固なディフェンスを高く評価している。
  　ブラジル戦で値千金の同点ゴールを奪ったクロアチアのブルーノ・ペトコビッチは、今大会４ゴールを決めているアルゼンチンのレジェンドに対し脅威であることは認めるも、「メッシを止めるための具体的なプランはまだないし、普段は一人の選手を止めることに集中するのではなく、チーム全体を止めることに集中する」と、準々決勝同様に一人の選手を止めることに固辞する必要はないと記者団に語っている。

「マンマークで止めるのではなく、チームとして止めるつもりだ。アルゼンチンにはメッシだけでなく、素晴らしい選手が何人もいる。アルゼンチンをチーム全体で止めなければならない」

　また、グループステージから５試合連続でフル出場しているDFの要であるヨシップ・ユラノビッチは主将ルカ・モドリッチを中心とした中盤の黄金ユニットに全幅の信頼を寄せる。「マテオ、ルカ、マルセロはクロアチア史上最高の中盤だよ。これ以上、繰り返されることはないだろう。彼らにボールを渡すときは、お金を銀行に預けるよりも安全だ」と語っている。

　驚異的な粘り勝ちでベスト４まで進出してきたクロアチア。“最後のＷ杯”に懸けるメッシ率いるアルゼンチンをも退け、２大会連続でＷ杯決勝に進出できるのだろうか。決戦の時は刻一刻と近づく。

構成●THE DIGEST編集部

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